★ 核廃棄物の最終処分地

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9782
>>94
>>96
ちょっと興味出てきたな・・・・。
地殻変動や地震のようなタイプの異変がカオスの縁に乗っていて、本質的に
予測困難か不可能に近いらしいと云うのは近年分かってきた。
地殻の歪みが蓄積されていく様子は色々な方法(人工地震による探査や地電流の観測)で
分かるみたい。
だが、「どこかで起きる亀裂がぱっと広がって地震の発生の引き金となる」ようなタイプの
異変はどこに発生するか分かんない(確率もんだし)。
しかし、そもそも
http://www.jnc.go.jp/kaihatu/tisou/tisou.html
ここには地層処分の研究の公開部分が載ってるわけだが、それだけの長期間
地震が発生しないとは考えてないと思う。
見たところ
・放射能レベルが十分下がるまで高レベル廃棄物を封じ込める
・永久封鎖が出来なくても、漏れた時に放射性物質が拡散しづらいようにする
さすれば放射性物質が生活環境に広がらないうちに放射能レベルが下がり、
「ウランと同程度には安全になる」
と見なしているように思えるな。
(だって報告書が天然ウラン基準だ。二言目には出て来るオクロ天然原子炉も
レポートに載ってるし)
つまり、放射能レベルがある程度下がるまで持てば良いと考えてるはずだ。
http://www.jnc.go.jp/kaihatu/tisou/qa/qa02.html
ここのグラフは概算の役にしかたたない程度だが、数千年持てばかなり
放射能レベルは下がっている。
(1000年単位では、どうにか地震の確率くらいは予測できるだろうし)
その時点で人工的施設が地震で破壊されたとしても、回りの岩床が都合のよい
性質を持っていれば、漏れた物質がほとんど移動しないように出来ると。

・・・見ていると、都合よく考えたい気持ちは分かるような資料だ。
一万年単位じゃ人類の作ったもんで持ちこたえた実績がほとんどないので、
研究してるものがナチュラルアナログ、つまり天然の類似物なわけね。
銅鐸も研究してる。
(多分あれが最古の人工金属加工物の一つだからだが)

だが、都合の悪い事態については、例によって目をつぶっている。
要するに「最高の条件を備えた土地」を見つけ、
「放射線レベルが十分下がるまでの数千年、地震その他の災害に遭わず」
「地中で多量の崩壊熱に晒されつづける格納容器がずっと持ちこたえれば」
確率論的に、適当な時期までブツは漏れずに済むと。

そして、漏れたとしてもその時には「ウラン程度」か、「ちょっとひどい」
程度まで環境被害は低減されていると。

埋めようとしてる連中は結局「ゴミを捨てる」気なんだよ。
放射性物質については良く知ってる癖に、産業廃棄物の扱いは20世紀初頭以来
変わりない。
しかし、この問題はそもそも扱うスパンが段違いだ。
1000年、一万年規模の問題を、今管理費がしんどいからと云う理由で
10年、20年で片付けられると云うポーズを取っている。
「危ない」と云うのはそう云う安直な手口の事を云う。
地層処分でも、その昔から言われる「マントル層までボーリングして埋める」
って手もある。
超深層掘削の技術は物理的に無理な話じゃない。
あと半世紀、人間が工学的にも物理的にも実力を付けるまで、手元に置いて
待ってみたらどうなんだと思うんだよ。