★ 核廃棄物の最終処分地

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300事情通
>>294
>1原子層あたり1Åとすれば、「およそ10層」だ。
>であるならば、一番上の表層のトリウムが溶出すれば、全体の1/10
>のトリウムが流出することになり、その放射能比は0.9となる。
>まさに、非放射平衡状態となるわけだ。

Å氏は「表層(すべて)のトリウムが溶出した状態を観測すれば放射非平衡状態」と
見なしているわけだが、その閾値は、
・10層なら0.9
・20層なら0.95、
・50層なら0.98
ということになる。10層の場合で考えると、この層が溶出していくとき、
放射能比0.9〜1.0あたりを示しうる、ということだ。溶出した核種の析出も
考えると、ばらつきも考えて0.9〜1.1程度の値をとると考えられる。
同様に、20層なら0.95〜1.05、50層なら0.98〜1.02だ。

つまり、この程度のばらつきが観測されるということは、核種がその場所に
長期固定されていたかどうかの判定ができない、ということだ。
そして例の資料では、全岩の測定でも、このばらつきが観測されているのだ。
図が見にくければ、「2000年レポート」分冊1から
http://www.jnc.go.jp/kaihatu/tisou/2matome/bunsatu1/pdf/03-06.pdf
の図3.6-6を拡大して見てみればよい。放射能比0.95〜1.1あたりで
ばらついている。つまり、この測定では放射平衡から地層の長期安定性を
示すことは困難、というのが結論になる。