★ 核廃棄物の最終処分地

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103名無しさん@お腹いっぱい。
 ウラン鉱床などを活用したナチュラルアナログ研究(用語の説明参照)によって,地質環境,とくにその化学的な環境が長期にわたって安定してきた事例を示すことができる。
その世界的な代表例は,アフリカのガボン共和国で発見された天然の原子炉として有名なオクロ鉱床である(Kuroda,1956;IAEA,1975,1978;Isobe et al., 1995)。
オクロ鉱床は,約20億年前に形成された高品位のウラン鉱床で,天然の状態のまま自然発生的に核分裂連鎖反応を起こし,核分裂生成物や超ウラン元素を地質環境中に発生させた(たとえば,Brookins,1990;Hidaka et al., 1994)。
これまでのフランスをはじめとする世界各国の研究の結果,発生した放射性元素の多くが20億年経過した現在まで地質環境中に安定に保存されてきたことが確認され,地層処分の長期的な安全性を示す天然の類似現象として注目されている(たとえば,Curtis et al., 1989)。