福島第1原発:1号機燃料85%超落下 東電など解析
http://mainichi.jp/select/today/news/20111201k0000m040066000c.html http://mainichi.jp/select/today/news/images/20111201k0000m040077000p_size5.jpg 東京電力福島第1原発1号機で、炉心溶融(メルトダウン)によって原子炉圧力容器が破損し、85%以上の核燃料が
格納容器に落下したとの解析を、経済産業省所管のエネルギー総合工学研究所が30日発表した。
東電の解析でも相当量の核燃料が格納容器に落ちてコンクリートを最大65センチ侵食したと推計した。
同研究所は、詳細に原子炉内の状況を追跡できる方法を使用し、核燃料の損傷状態を試算した。
その結果、1号機では地震による原子炉の緊急停止から5時間31分後に核燃料の被覆管が壊れ、7時間25分後に
圧力容器の底が破損。核燃料の85〜90%が格納容器に落下したと算出された。
2、3号機でも約7割の核燃料が溶けて格納容器に落下した可能性があると推定した。
また、東電は別の方法で解析。
1号機では、溶け落ちた核燃料の量は不明だが、「相当な量」とした。2、3号機も一部の核燃料が落下したと推定。
いずれも落下した溶融燃料が格納容器の床のコンクリートを溶かす「コア・コンクリート反応」が起き、
1号機では最大65センチ侵食した。燃料から格納容器の鋼板までは最悪の場合、37センチしかなかったことになる。
ただし、格納容器の下には厚さ7.6メートルのコンクリートがあり、地盤に達していないとしている。
汚染水が大量発生している原因は、配管の隙間(すきま)などから格納容器の外に漏れているためと考えられる。
一方、2号機での侵食は最大12センチ、3号機で同20センチと推計した。