>>117 太陽光スレの試算にも書いたけど、
大口需要家にNAS電池を深夜充電、昼間放電目的で導入してもらって、
それの充放電スピードをコントロールすることで、
太陽光と風力のLFC相当の短期変動は吸収可能。
そのNAS電池は15年以内にコスト回収できる。
その投資は太陽光8000万kW分で1.4兆円。
太陽光より変化率の激しい風力は、
同じ出力でより大きいLFC調整力が必要だろうから、
それは今から計算してみる。
それ以上の長期変動は、
NAS電池よりも欧米のようにスーパーグリッドで
やった方が低コストみたいだね。
>>119 風力発電連系可能量再評価について
http://www.tohoku-epco.co.jp/ICSFiles/afieldfile/2008/11/13/1113_b1.pdf > 短周期面検討条件 風力出力変動率 17.3%
風力1000万kWの20分間の変化量 = 1000万kW * 17.3% = 173万kW
NAS電池コスト = 173万kW * 20万円/kW = 3460億円
1サイクル容量 = 173万kW * 8時間 = 1384万kWh/日
年換算 = 1384万kWh/日 × 365 = 50億kWh
夜間8時間のベース電源の電力の2.6%を蓄電することが可能。
ちなみに風力1000万kWの建設コストは、2兆円前後。
もし長期変動や深夜の充電にも対応できるようにする場合、
NAS電池のコストは2兆円程度になる。
LFC調整だけの 3460億円 の 5.8 倍にもなる。
もし風力発電シェア15%の 6818万kW まで導入するのであれば、
風力発電建設コスト 13.6 兆円、
LFC調整だけのNAS電池コスト 2.35兆円 、
長期変動深夜充電のNAS電池コスト 13.6 兆円になる。
>>120 なお太陽光の場合は、
太陽光パネルもNAS電池も大口需要家のところに置けたが、
風力発電の場合は、NAS電池を大口需要家のところにおく場合、
その間の送電線の電圧や周波数に影響が出るため、
送電設備を改良する必要があると思われ。
風力発電側にNAS電池を置けば解決するが、
そのNAS電池で夜間充電昼間放電する場合、
電力会社と買電契約を結ぶ必要があるため、
その基本料金が発生し、採算が合わなくなる。
よって、風力発電側に置いたNAS電池を電力会社からの
リアルタイムの指示に従い充放電する場合は、基本料金を発生しないようにして、
昼夜の電力価格差収入でNAS電池のコストを回収できるようにすべき。
間違いがあったら、具体的に指摘よろ。
>>122 続き。
NAS電池の出力維持、容量とコストダウンが不可な場合。
風力発電側にNAS電池を設置するとして場合、
単機なら風車と同出力のNAS電池を、
ウインドウファームなら風車の出力の68%のNAS電池を置くとする。
全風力発電の出力に占めるウインドファームの割合を2/3として、
平均 100% * 33% + 68% * 66% = 78% の出力のNAS電池の設置が必要。
風力1000万kWを導入する場合。
NAS電池出力 = 風力1000万kW * 78% = 780万kW
NAS電池コスト = 780万kW * 20万円/kW = 1.56兆円
1サイクル容量 = 780万kW * 8時間 = 6240万kWh/日
年換算 = 6240万kWh/日 × 365 = 228億kWh
夜間8時間のベース電源の電力の12%を蓄電することが可能。
>>123 続き。
風力側にNAS電池を置いて、8時間で夜間充電、昼間放電をする場合、
結局、風力発電の出力を反転された分だけ、系統側から消費してしまうので、
意味が無くなる。
つまり気象情報、風況計観測で風速の変化を予測して、
今から20分以内(LFC)の変化の量に応じて、
変化の量が大きければNAS電池の系統を通じた充放電を減らし、
変化の量が少なければNAS電池の系統を通じた充放電を増やす必要がある。
変化が激しい日は、NAS電池の容量をあまり充電することが出来ず、
変化が少ない日は、NAS電池の容量をほぼフル充電することが出来る。
こういう運用をしているという報告や、
こういう運用の試算は見たことがないので、平均的な充電率は不明。
よって、NAS電池の耐用年数15年の間に、何サイクルできるのかも不明。
NAS電池は4500サイクル寿命なので、使い切れるサイクル数が少なければ少ないほど、
NAS電池のコストを回収できないことになる。
>>123,124
この運用で、将来、風力発電が6818万kWになった場合。
NAS電池出力 = 風力6818万kW * 78% = 5318万kW
NAS電池コスト = 5318万kW * 20万円/kW = 10.63兆円
1サイクル容量 = 5318万kW * 8時間 = 42544万kWh/日
年換算 = 42544万kWh/日 × 365 = 1553億kWh
夜間8時間のベース電源の電力の82%を蓄電することが可能。
この場合、深夜電力の大半を蓄電してしまい、
昼夜の価格差が無くなるので、このビジネスモデル自体が成立しなくなると思われ。
よって、送電網側での対応が必須となる。
>>125 まとめ。
風力発電に併設のNAS電池に対して、
電力会社が買電契約の基本料金を取らないようになり、
>>124のような運用が出来れば、NAS電池のコストの大半を、
昼夜電力価格差を利用したNAS電池の充放電で稼ぐことが出来るようになり、
風力発電にNAS電池を併設する際の追加コストを必要最小限に抑えることが出来る。
またNAS電池が他の電源に対しても調整力を供給するので、
太陽光、地熱、小水力、原発などの割合を増やすことも出来る。
ただし将来的にはNAS電池を風力発電に併設せずに、
送電網側で広域平滑化したあとの変動を、変電所などに置いたNAS電池で吸収する必要がある。
NAS電池でも吸収できない、日単位の変動は
スーパーグリッドでの対応が低コストと考えられる。