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「うみ出し切れず」 有害ばい煙排出で石原産業社長会見
1月29日11時26分配信 中日新聞【三重県】

「うみの出し方が生ぬるかった」。
石原産業(大阪市)の四日市工場で基準を超える有害物質を含むばい煙を排出していたことが分かった28日、同社の織田健造社長が県庁で謝罪会見した。
社内で問題を把握しながら県に報告せず、今回、県の検査でようやく明るみに。
自浄作用の働かない同社の体質があらためて浮き彫りになった。

今回判明した工場内の3施設のうち、「6号ボイラー」で2003年11月と05年5月の2回、最大で排出基準を1・08倍上回る窒素酸化物(NOx)の排出を測定していた。
昨年11月末に退職した当時の同工場エネルギー総括部長が把握したが、工場長ら上司への報告を怠った。

この元部長は「03年の時は新ボイラーが(05年7月から)稼働するのが分かっていたので(報告しなくても)問題ないと思った。
2回目は最初に報告しなかったので、できなかった」と認めているという。

ボイラーには、NOxの排出に問題があった際に稼働を調整するマニュアルがあったが順守していなかった。
会見で織田社長は「調整すると生産量が落ち込み、踏み込めなかったのだろう」とした。

06年に基準を上回るNOxを排出していた別のボイラーと、04、05年の2回、基準の1・4倍のばいじんを排出していた乾燥施設については、
今回の県の検査を受けて同社や県が過去の資料を調査するまで、基準を超えていたことを把握していなかったという。

05年10月に発覚したフェロシルト事件からの再出発を誓って昨年6月に就任した織田社長。
しかし、昨年9月には愛知県瀬戸市でフェロシルトとは別の産業廃棄物の不法投棄が判明。
今月25日には同工場内の土壌、地下水汚染も明らかになるなど、不祥事の発覚は後を絶たない。

過去の問題の洗い出しを指示している織田社長は「新生石原の体制になったが、うみが出し切れない。
今回、県から指摘を受けるまで公表できなかったことは遺憾。社内の透明性を高めたい」と頭を下げた。

関係社員への懲罰については、フェロシルト事件など一連の不祥事と合わせて、2月末ごろに社内の懲罰委員会が決定する予定。
(矢野修平) 最終更新:1月29日11時26分