http://gray.ap.teacup.com/accelerando/412.html#comment 2007/9/1
「福士選手のレース」 日記
福士選手の世界選手権の3レースを見て思ったことは勝つ気が有るのかという
こと。
全てのレースで先頭に立つが、ただ先頭に立つだけ。逃げ切り先行の「フ
ロント・ラン」ではなく、あれではただのペースメーカーだ。福士選手
がみんなが付いてこれるくらいの適度なペースで引っ張るので、後ろの選手
たちの楽そうに走っている。俗に言う「タメ」ができている。
そして誰かに抜かれたらズルズルと後退…、全てリプレイのように同じレー
スをする。
フロント・ランをするならかつての世界選手権(確かセビリア大会)でラ
ドクリフが10000mでやったくらいのハイペースでとばさなければ意味なし。
自分が1500mと5000mでベストを出した時はイーブンペースで入り、ラストの
手前で「タメ」を作ってから一気に爆発させる。1500mは1000m 通過2'44"で
それからタメてラスト300mを46"台に上げて4'02"33。5000mは3000m通過が9'
10"。まさにスタートから 3000mまでタメにタメて、それからのラップ
を3'00"‐2'53"に上げて15'03"58。
速く突っ込むだけがレースではない。むしろレースで自分の力が劣ってい
る場合は抑えて入り、拾っていきラストを爆発させる方が良い。
14'53"という自分より早いタイムの福士選手がそれを知らないわけは無
いはず。だからこそ勝負を捨てている気がして、残念だった。