以前某レコ会社にいた事があります(制作部門じゃないが)、
売る側から見て、アニメ/ゲーム音楽はわりと安く作ってた印象があります。
ディレクターとかも別にアニメが好きなわけではなく、単に配属されたから
やってます、って感じで。根っからアニメ好きで、中途で入って来た奴とかも
いるんだけど、周囲からはちょっと違う目で見られてるわけですよ。
レコード会社に入りたがる奴ってのは大概アニメ/ゲーム音楽とかとは
縁遠くて、基本的には洋楽リスナー(その中でもジャンルコアなマニア)が中心ですから。
ただ、アニメ音楽は採算性が高いジャンルだから、無茶をやらなければ
収益は上がります。マニアックな洋楽を汗流して必死で売るより、低予算/短期間で
仕上げたアニメ音楽を仕事と割り切ってマジメに売るほうが、確実に金にはなるんです。
だから、アニメ/ゲーム音楽は、売る側にとっては手堅い商品ではあるけれど、
心からそれを好きで、愛して作っているのかというと、そうでない場合が少なくない気がします。
J-POP周辺も、売り手/作り手サイドにとって一も二も無くセールスというのは事実だけど、
消費者を掴む「売れる」音を見つけ、パッケージする為の執念はあります。
投下してる資本がバカにならないから、売れなかったらそれこそ死活問題です。
裏を返せば、アニメ音楽に比べ、音作り自体にも金や人を割いているわけです。
スレタイは「アニソン〜」となっているので、劇伴を含んだアニメ音楽総体としてのレスは
スレ違いだったかもしれませんが、アニメ音楽は売上に比べて、
作り手側でも何となく継子扱いされていた感があるということを書きました。
それがイコール「アニメソングや劇伴は質が低く粗悪」ということにはならないと思いますが。
因みに自分は、アニメソングは聴きません。山下毅雄が作曲した『冒険者たちのバラード』
などは大好きで、大友良英がカバーしたのをよく聴きますので、アニメだからと
馬鹿にする気はありませんが…音楽的にみて面白いものは少ない気がするなあ。
劇伴に関しては、平沢進、上野耕治、菅野よう子など面白い人選がされてたりするんですけどね。
そういえばマイケル・ナイマンがアニメ映画に起用されてた記憶もあるな。