映画ドラえもん主題歌

80年代、僕らがあれほど追い求めていたジャイアンとは何だったのだろう？

僕がジャイアンに出会ったのは、ロックが商業主義に染まり始めた悲しい
時代だった。ロックは資本主義に飼いならされているのではないか？
僕は音楽誌のレビューを読むたびにそんな疑念を持つ、少しませた学生だった。
そんなときに、ジャイアンのインディーズシングル
「おまえのものはおれのもの、おれのものもおれのもの」が発表された。

当初には、「永久に借りておく」といった、ショッキングな歌詞だけが先行した
感があったが、音楽的にも革命といっていいインパクトがあった。
あえて表現するならば、「ボゲ～～」「ボエ～～」としか記述しようの無い、
感情の赴くままに放たれる野太いヴォーカル。それはカタルシスそのものだった。
僕は沈黙し、涙した。卑小な屈折は、塵となって消し飛んだ。

ライブの間、僕を含めたちっぽけな客たちは、途切れそうになる意識を保つため、
励ましあい、支えあった。まるで戦場だった。ビートルズが、ピストルズが何だ。
僕にはジャイアンがいる。あの頃、僕は本気でそう思っていた。

961 ：ななしいさお＠オマエモナゆりかご会：2006/05/14(日) 03:10:01 ID:???

幾多のレーベルからノビタレコードを選んだジャイアンは、メジャーデビュー
シングル「ギッタギタのメッタメタにしてやる！！」を発表、
「みわくのリサイタル」ツアーを敢行する。全国12箇所をめぐったこの
ツアーは、失神者が続出する伝説のツアーとなった。ライブ終盤の名文句、
「心の友よ！」の一言に、僕たちは欠けていた何かを、確かに得たと感じていた。

そしてセカンドシングル「おれはジャイアンさまだ!」が発表される。
破壊的な音圧、変幻自在のリズム、もはや説明の必要が無い名作だが、
今考えてみれば、僕たちはこのときに気がついておくべきではなかっただろうか。
ジャイアンはこの頃すでに、ステージにおける緊張感の不足に苛立ちを感じていたのだ。
なぞの引退を発表し、ひっそりと家業を継ぐことを決めた直前、彼はインタビューで
こう発言している。「おれは今、ムシャクシャしてるんだ！」

今、僕はジャイアンのことを考えている。生きたまま伝説となったジャイアン、
僕たちに愛と勇気を与えてくれたジャイアン。そして僕は確信する。
ジャイアンは、やはり僕たちの80年代の全てなのだと。

962 ：ななしいさお＠オマエモナゆりかご会：2006/05/15(月) 22:48:43 ID:???

今地元のミニＦＭで映画ドラ曲特集をやってたんだが、
夢幻三剣士の｢夢の人｣(だったか？)良いな…
まさかドラの曲で燃えるとは思わなんだ。

963 ：ななしいさお＠オマエモナゆりかご会：2006/05/16(火) 14:16:32 ID:???

一番好きなのはドラビの「夢のゆくえ」名曲。
日本誕生とアニマル惑星のも好きなんですけど、
これが「時の旅人」と「天までとどけ」でしたっけ？

964 ：ななしいさお＠オマエモナゆりかご会：2006/05/16(火) 15:18:03 ID:???

うん

965 ：ななしいさお＠オマエモナゆりかご会：2006/05/16(火) 15:19:21 ID:???

「～白銀の剣士ﾉﾋﾞﾀﾆｱﾝ！」のあとにあの曲を流す絶妙なタイミング…鳥肌もんですなァ。

966 ：ななしいさお＠オマエモナゆりかご会：2006/05/16(火) 17:22:43 ID:???

>>965
同意。特に入りのアァ～、アァ～アァ～アァ～♪がしびれますな！

自分も一番は｢夢のゆくえ｣です。
｢心をゆらして｣｢わたしが不思議｣｢時の旅人｣なんかも感動しますねぇ。
今思うとドラえもん映画に育てられたと実感します……

967 ：ななしいさお＠オマエモナゆりかご会：2006/05/16(火) 21:59:59 ID:???

ドラ映画は歌を挿入する神タイミングが多いな。
アニマル惑星のチッポとの別れの場面や、
ブリキ大迷宮ののび太がドラを助けに行く場面や、
夢幻三剣士ののび太が白銀の剣と兜を入手場面など…そして、極め付けはやはりリルルとしずかの最強の感動シーン。