【政治経済】平成床屋談義 町の噂その572

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544地球の裏側 ◆8.jiUYPnNgsU
>>529,530
これは豪州に対する示威行為じゃない。明らかに日本への示威行為。
南シナ海のパラワン水道が通行できなくなった場合、日本への資源輸送はスンダ、ロンボクの両海峡を通過するしか
道はない。特にスンダはおそらく運送費の上昇が許容できる限界に近い。ロンボク経由はおそらくは最終的に運送費
上昇に耐えられない。さらにカリマンタン(ボルネオ)とスラウェシ(セレベス)の間のマカッサル海峡を通り、
セレベス海へ抜けるルートは南シナ海有事の日本向け資源輸送ルートに他ならない。

中国は意図してこの海域に自国艦船を展開させる事で、日本への恫喝と考えているのだろう。この中国艦隊の取った
ルートで豪州権益に関わるのはクリスマス島のみであり、確か戦闘艦艇かどうかは知らないが、海軍艦艇が常駐して
おり、戦闘航空機の展開も可能なはずなので、小規模な艦隊では大きな脅威にはなりにくい。しかし日本にとっては、
非常に重要な代替航路であり、おそらく恫喝になると考えている節がある。日本の政治家がもう少し軍事に敏感で
あれば、過剰な反応を引き起こしたかも知れないが、残念ながら日本の政治家はこのような軍事行動に反応できる
資質を備えてはいないのが彼らの読み違いだろう。

しかしこの行動から読み取れるものが、明確に存在する。それは現中国政府、人民解放軍海軍が、将来的にパラワン水道
の封鎖を視野に入れている、という事だ。今回の海域に中国は長期にわたるプレゼンスを維持する能力は無い。
であるならば、この海域に艦艇を行動させる意味は、通商の阻害以外の意味を持たない。しかし、パラワン水道が通行
可能な状態で、この海域の通商を阻害しても中国にはなんら益が無い。しかしパラワン水道が閉塞されているのなら別だ。
つまり、この海域での行動は、パラワン水道閉塞が前提なのだ。
さてはて、この事にどれだけの日本政治家が気づいているのやら・・・