【政治経済】平成床屋談義 町の噂その539

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199日出づる処の名無し
ttp://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE95C05620130613
アングル:アジア新興国、通貨安に伴う混乱で中銀の大規模介入も
2013年 06月 13日 14:17 JST

[シンガポール 12日 ロイター] - アジア新興国では、通貨安に伴う混乱への
対応として大規模な為替介入に踏み切る可能性が大きい。半面、域内の債務残高の大
きさからすると、市場の緊張が高まっても以前よりは利上げに慎重になるだろう。

新興国市場の通貨や株式、債券の動揺を誘っているのは、米連邦準備理事会(FRB)
の資産買い入れ(量的緩和)縮小観測を背景に、地域から巨額の緩和マネーが流出す
るのではないかとの懸念だ。
アナリストによると、今のところアジアの各中央銀行は、これらの市場の動きは全面
的なアジアからの資金流出の始まりというよりも、投資家が世界的なポートフォリオ
の調整に動いていることの反映だとみなしている。

BNPパリバ(シンガポール)の通貨・金利戦略責任者、ミルザ・ベイグ氏は「中銀
の任務は、事態の推移を見守ってボラティリティを抑えることだけだ」と指摘した。
それでもこうした想定が崩れることを恐れる声も出ている。もし米国債利回りが予想
以上のペースで急上昇すれば、キャピタルフライト(資本逃避)のリスクが高まって、
中銀が取り得る政策手段が限られる事態にさらされるだろう。

UBS(ロンドン)のストラテジスト、Bhanu Baweja氏は顧客向けノートで「FRB
の量的緩和縮小の話はまだ始まったばかりだ。(新興市場への)圧力が大きく後退す
るとは思われない」としている。
アジアの中銀では、インドネシアは例外的な存在といえる。通貨ルピアが11日に約
4年ぶりの安値に沈むと、中銀はルピア下支えのために翌日物借入金利を引き上げた。
クレディ・スイス(シンガポール)のエコノミスト、ロバート・プライオール・ワン
デスフォルデ氏は「現時点ではアジアの他の中銀が利上げに動くとは見込まれない」
と述べた。同氏は、アジア新興市場の不振は終わりが近づいているとの立場だ。
同氏によると、タイやインドなどのように逆に利下げで国内の成長てこ入れが必要な
ケースでも中銀は政策金利変更を思いとどまり、その代わり介入が頻繁になるだろう
という。
200日出づる処の名無し:2013/06/13(木) 14:43:10.28 ID:Hib1Gxq/
<高水準の債務>

インドネシアは過去1週間で、債券市場から5億ドルが流出したが、外国人はなお国
内債の約34%を保有している。地域全体でもこうした構図は当てはまる。ファンド
は新興市場の債券や株式からこの1カ月のうちに数十億ドルを引き揚げたとはいえ、
それは2009年以降の流入分から見ればごく一部にすぎない。
国際金融協会(IIF)の推計では、FRBの金融緩和を受けて10─12年の間に
新興市場には4500億ドルが流れ込んだ。アジア新興市場への民間資金純流入は
11年が5680億ドル、12年が5480億ドルだった。

また、今も欧州や日本は大規模な緩和を続けており、FRBの緩和縮小の悪影響を和
らげるかもしれない。しかし通貨のボラティリティは上昇傾向だ。ルピアの1カ月物
予想変動率はこの2日間で7%から17%まで高まった。
さらにアジアでは企業などの民間経済主体は、これまで中央銀行が行ってきた大盤振
る舞いに浮かれてきた。大半の国で貸し出しの伸びは2桁で推移。マッキンゼー・グ
ローバル・インスティテュートのデータによると、アジアにおける債務額の対国内総
生産(GDP)比率は08年の133%から昨年半ばには155%まで上がり、
1997年のアジア金融危機時を上回った。

韓国やインドネシアの中銀は、彼らが一時的な通貨の急変動だとみなす事態に対応す
るために潤沢なドル供給を行っているが、FRBが実際に引き締めに動いてドル高の
流れが定着してしまえば、政策の選択肢はずっと限られるだろう。
HSBC(香港)のエコノミスト、フレデリック・ノイマン氏は「アジアにおいては
レバレッジが非常に高水準で、経済に深刻な打撃を及ぼさずに利上げするのは難しい
という点が制約として存在する。各中銀は過去のサイクルよりも利上げに消極的にな
ると見込まれる」と話した。
201日出づる処の名無し:2013/06/13(木) 14:43:37.18 ID:Hib1Gxq/
アジアで全面的なキャピタルフライトが発生すれば、地域全体で数兆ドルの外貨準備
があるとはいえ、為替介入では有効に対処できないとみられる一方、債務額の大きさ
から利上げが難しいとなると、選択肢は少なくなる。
アジアは緩和マネーであふれていた時代に、外国からの投資を根付かせるための経済
の構造改革を実行する機会を無為に過ごして逃してしまった以上、残された手段はこ
の地域で1997─98年の危機に採用されたことで知られる資本規制しかないのか
もしれない。