FTには最近の円安についての阿呆な評論も掲載されたりするのだけれど、これは比較
的にまともで、ちょっとおもすろい
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ttp://jbpress.ismedia.jp/articles/-/37086 通貨戦争では考えにくい「良心的参戦拒否」 2013.02.05(火) Financial Times
By John Authers (2013年2月2/3日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
中国や米国といった国々が自国通貨の為替レートを操作するのはなぜなのか?
答えは簡単。操作することができるからだ。
では、そのほかの国々が「通貨戦争」だと大騒ぎし、為替操作についてひどく不平を言
うのはなぜなのか? それは、為替を操作することができないからだ。
直近の「通貨戦争」の戦場を見渡す際には、この点をちゃんと頭に置いておく必要があ
る。日本は現在、信用危機が最悪期を迎えた2008年から人為的に高く押し上げられてい
た円相場を安くしようと積極的に取り組んでいる。
●急激な円安・ウォン高に苦しむ韓国
多くの国々がこれに反発しているが、それも無理からぬことだ。円が安くなれば日本から
輸出される製品はさらに安価になり、外国市場における競争力はさらに高まるからだ。
その最たる例を示してくれるのは、同じ極東に位置する重要な輸出国、韓国かもしれない。
韓国ウォンは日本円に対し、昨年6月以降で30%も高くなっている。
ここ数週間の上昇相場に乗り損なった数少ない株式市場の1つに韓国が数えられるのは、
このウォン高のせいでもある。
もちろん、こうした取り組みを進めているのは日本だけではない。マーク・カーニー次期
総裁が先日予告した、金融政策に対する英イングランド銀行の新たなる積極的なアプロー
チからは、英ポンドの下落が今後容認される可能性が示唆されている。
またスイス国立銀行(中央銀行)は以前から、スイスフランが過度に過大評価されるのを
食い止めるために、あからさまな介入によって対ユーロレートを一定の水準に抑え込んで
いる。