家計貯蓄率、10年ぶりに世界最下位水準に"対応策至急" 【アジア経済】
http://www.asiae.co.kr/news/view.htm?idxno=2012123013455519162 我が国の家計貯蓄率が世界最下位水準にまで落ち、経済成長に深刻な悪影響を与える恐れがあると憂慮
されている。
30日韓国金融研究院のイム・ジン研究委員は'家計貯蓄率下落推移と政策課題'報告書で、"家計貯蓄の減少
は成長潜在力弱化と経常収支悪化として現れることになる"と明らかにした。
報告書によれば、1990年代後半まで20%を上回っていた我が国の家計貯蓄率は、2011年には2.7%まで墜落
した。1999年には21.6%あった家計貯蓄率は、2001年に4.8%に急落した。2004年には8.4%まで反騰したが、2007
年には2.6%へ再び下落した。
これは、ニュージーランド(2.3%)や日本(2.9%)と共に世界最下位水準だ。特にこのように家計貯蓄率が急激に
下落した事例は、その他OECD国家では見当たらないという指摘だ。
家計貯蓄率急落の原因は、家計可処分所得の増加傾向が鈍化しているためという分析だ。企業の所得が、
雇用創出と賃金上昇を通じて家計へ適切に配分されなくなっているということだ。
また、社会保障制度拡大と不動産価格上昇で貯蓄誘引が低くなった点や、最近の低金利基調も家計貯蓄率
下落の原因になったとイム委員は説明した。
問題は、家計貯蓄率下落により我が国経済の成長潜在力が損なわれるところにある。家計貯蓄減少は企業
に対する投資財源調達困難につながる。これは短期的には経済成長と家計所得増加傾向の鈍化、長期的には
成長潜在力と経常収支悪化として現れることになる。
イム委員は"家計貯蓄率を高めるためには、内需・サービス業活性化を通じて家計所得基盤を拡充しなければ
ならない"として、"また、脆弱階層用貯蓄商品開発、貯蓄商品税制支援強化などがなされなければならない"と
強調した。