ナロ号最後の挑戦、作動が議論された'自爆システム'除去 【朝鮮ビズ】
http://biz.chosun.com/site/data/html_dir/2012/10/15/2012101502807.html http://image.chosun.com/sitedata/image/201210/15/2012101502559_1.jpg [最後のカウントダウンD-10]三度の失敗はない
フェアリング分離装置電圧下げ、ロシア側が'誤作動'主張した2段目ロケット'自爆システム'除去、
誤作動の可能性を最初から遮断
開け、宇宙の門。太陽エネルギーを最大限利用するため、夏の1・2次発射は午後5時、秋の3次発射は午後3時30分
http://image.chosun.com/sitedata/image/201210/15/2012101502559_0.jpg ▲組み立て完成されたナロ号。全南(チョンナム)高興郡(コフングン)ナロ宇宙センターで、ロシアが作った1段目と
韓国が製作した2段目を結合、組み立てを全て終わらせたナロ号の姿。
これまで2回発射に失敗している宇宙発射体(ロケット)ナロ号の最後の挑戦が、10日先に迫った。ナロ号3次発射
日程は今月26〜31日の間に設定されている。気象状況に問題がなければ、初日の26日にも宇宙に向かって発射
される予定だ。2010年6月10日の2回目の失敗から2年4ヶ月ぶりの再挑戦だ。
全南(チョンナム)高興郡(コフングン)外羅老島(ウェナロド)ナロ宇宙センターでは、3日にロシアが製作した1段目
ロケットと韓国航空宇宙研究院が製作した2段目ロケットを結合する最後の組み立てを終えた。19日までは電気点検と
事前リハーサルが行われる。
ナロ号は発射2日前の24日に発射台に移されて、宇宙に向かって垂直に立てられる。前日の25日に最終リハーサル
を行い、夜11時に最終発射の有無と見解を決める。当日には発射4時間前から燃料の注入を開始し、15分前からコン
ピュータによる自動カウントダウンに突入する。
◇26日、ナロ号3次発射カウントダウン
ナロ号は離陸から衛星の軌道進入まで540秒間に5段階の軌跡を描く。予想シナリオのとおりならば、離陸54秒後に
速度がマッハ1を記録、音速を突破する。引き続き一組になっている衛星覆い(フェアリング)分離、1・2段ロケット分離、
2段ロケット点火の順に進行される。540秒経過した最後ににナロ科学衛星が分離して軌道に進入する。任務の最終
成功の可否は、12時間後に大田(テジョン)KAIST人工衛星センターと行われる最初の地上交信で確認される。
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このすべての過程は1・2次の時と変わっていない。しかしナロ号本体は技術的に色々な面で補完された。韓国が
製作を担当した2段目ロケットの場合、まずフェアリングを分離する時使われる起爆装置を、高電圧から低電圧作動に
変えた。2009年の1次発射時に、2つのフェアリングの一つだけが分離し、2段目が均衡を失ったのが決定的な失敗
原因だった。当時このような誤作動は、高電圧を使った起爆装置で放電が起きたのが主原因と指摘された。
2段目ロケットが既定の進路から外れたときに作動する自爆システムは、最初から除去された。韓国は2010年6月の
2次発射時に、1・2段が分離する前の離陸137秒後にナロ号が空中爆発した原因を"ロシアが製作した1段目ロケットの
欠陥のために失敗した"と指定した。ロシア側はしかし、韓国側が作った2段目ロケットの自爆システムが誤作動を
起こして爆発したのが原因だと主張した。韓国側は今回自爆システムをなくして、誤作動の可能性を最初から遮断した。
2段目ロケットが作動するのは高度が193km以上と十分に高く、自爆システムがなくても安全には問題がないということだ。
韓国側が2次発射失敗原因だと推定している1段目エンジンと燃料供給系統、1・2段分離装置の欠陥などに対しても、
ロシア側が改善を終えた状態だ。教育科学技術部と航宇研は"これまで韓・露双方で発生可能な失敗要因を全て改善
したので、1・2次に比べて成功確率は確かに高まった"と話した。
◇1・2次時は午後5時、今回は午後3時30分
技術的な補完の他、に1・2次と時と変わったのが発射時刻だ。第1次が午後5時、第2次は午後5時1分とほぼ同じ
だったが、今回はそれよりはやい午後3時30分に予定されている。夏だったこれまでの二回の打ち上げとは異なり、
今度は秋であるためだ。ロケット発射が可能な条件を意味する'発射窓(ウィンドウ)(Launching Window)'が開かれる
時刻が変わったのだ。衛星が軌道に進入した直後に太陽エネルギーを最も効果的に利用できる時間を逆算した結果、
午後3時30分以降が最適な時間と計算された。
ナロ号は100s級の'ナロ科学衛星'を、高度300〜1500kmの楕円形低軌道に打ち上げることが主な任務だ。衛星が
軌道に上がれば、太陽電池パネルが太陽を正面に見てエネルギーを集めなければならない。もし軌道に進入したナロ
衛星が地球の影に入ってしまえば、バッテリーの消耗が早まり任務を遂行するのが難しくなる。
ナロ号は3次発射に失敗しても再挑戦はない。ナロ号プロジェクトは成否と関係なく今回を最後に終了する。これと
別に政府は、2010年からロシア技術に依存しない韓国型発射体開発プロジェクトを始めている。2021年までに1兆
5500億ウォンをかけて、自力で75t級ロケットエンジンを開発するという計画だ。このロケットエンジンを4個使用して1.5t
級実用衛星を打ち上げることができる、独自の宇宙ロケットを作ることが目標だ。
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