不良率99%、OLED TV…本末転倒な戦争
http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=shm&sid1=101&oid=020&aid=0002371585 http://imgnews.naver.net/image/020/2012/10/04/49830951.1_59_20121004094409.jpg ■サムスン-LG電子、年内発売に血を凍らせる気力の戦い
“4分期(10〜12月)に有機発光ダイオード(OLED) TVを発売して、新しい成長機会を作ります。”(ユン・ブクン サムスン電子社長)
“OLED TVは、完成段階にあります。4分期に競争会社より早く発売する計画です。”(クォン・ヒウォンLG電子社長)
55インチOLED TVを先に市場に出すと宣言したサムスン電子とLG電子が、内部的には‘不良率との格闘’を行っている。両社共に今のと
ころは大量生産できるほど技術を安定化できなかったためだ。
○“100台中99台は不良”
3日、サムスン電子とLG電子によれば、両社は年内発売を目標に試験生産中のOLED TVの不良率は98〜99%に上ることが分かった。100
台のOLED TVを作っても市場に完成品として出すことができる製品が1台か2台の水準に止まるという事だ。
両社が出すOLED TV一台の価格は1000万ウォン(出庫が基準)に達すると予想される。この製品一台を作るために、数億ウォン分の不良
OLEDパネルを捨てるわけだ。これに伴いサムスン電子とLG電子内部では“目標収率(収率・正常製品生産比率)を引上げることができな
ければ、役員は服脱ぐ覚悟をしなければならない”という話が公然と出てきている。
OLEDを作る過程は大きく四段階だ。ガラス基盤に各種配線を描く薄膜トランジスター(TFT)工程、有機物質を望むパネル位置に固定させ
る蒸着工程、有機物質を外部の水分などから保護するためのカプセル化(Encapsulation)工程、パネルを望む大きさに切るモジュール工
程だ。不良率が高い原因は明確に公開されなかったが、蒸着過程で有機物質を均等に分布させる事が難しい点などが挙げられる。
両社が公言した通り、世界市場にOLED TVを同時に出そうとするなら、現在の生産ラインで最小限月1000〜2000台の製品を作らなけれ
ばならない。市場調査機関のUBI SANUP RESEARCHは“両社のOLEDパネル生産量は月4万台規模だが、現在の収率であれば年末ま
でに月2000台生産も難しい”と分析した。
(続く)
>>297 ○“市場先行獲得効果、損をしても発売”
通常、液晶表示装置(LCD)TVを大量生産するには、不良率を10〜20%まで低くすれば採算性があるとされる。しかし、今年末まで3ヶ月も
残っていない点を考えれば、現実的に現在98%以上の不良率を50%以下に下げることも難しいという展望が出てくる。結局、発売時期を遅
らせないならば、約束を守るために大きい損害を甘受するしかないという事だ。
このように両社が‘本末転倒’な戦争をするのは、先端TVを先に出す事業者が市場を先導するためだ。OLED TV市場は、2017年には世
界的に120兆ウォンほどなること業界は見ている。これにより両社は不良率が95%まで低下しても無条件製品を発売するという内部目標を
たてて、激しい技術戦争を行っている。
::OLED::
蛍光性有機化合物に電流を流すと発光する現象を活用して開発したディスプレイ製品.
視野角が広く、応答速度が速く、LCDより進化した技術とされる。大型化が難しく、主に小型ディスプレイに使われていたが、
サムスン電子とLG電子が大型TV用製品生産に拍車を加えている。
東亜日報:チョン・ジンウク記者/チョン・ジヨン記者
#ヘッドラインの本末転倒は、原文では「不良率99%、OLED TV…腹よりへそのほうが大きい戦争」でした。
「腹よりへそのほうが大きい」は、本末転倒と言う意味の諺です。