カリフォルニア米の輸入についてだけど、
現状が日本の総需要を満たすにはかなり難しそう。
http://www.sf.us.emb-japan.go.jp/jp/m08_06_02.htm 米の栽培条件は、生育期に20℃以上が90日間、年間1000mm以上の降水量なんだが、
日本人好みの米を作っているサクラメント平野は、
年間の降水量が700mmを切る位で、夏場の降水はほぼゼロ。
基本的に地下水、雪解け水頼みなので、近年の水不足では
日本が輸入解禁したとしても、大幅な作付け拡大は無理っぽい。
じゃあTTPやっちまえばいいじゃん。と言うのではない。
むしろ逆。
TTP導入した場合、
現状カリフォルニア米と日本米との大きな価格差があるため、
日本の商社、イオン、牛丼屋などなどは、猛烈な買い付け攻勢をかけることになる。
今でもカリフォルニア米は、アメリカ国内需要の増大と、アジアへの輸出需要で、
高騰してきているのに、日本の膨大な資金が突っ込まれたらどうなる?しかも円高だし。
日本人にとっては、「コメ輸入解禁しても思ったほど安くならなかったな。
半額くらいにはなると思ってたのにツマンネ」くらいで済む話だが、
従来からの買い手、輸出先にとっては、
日本がTTP参加を正式表明した瞬間から価格が数倍に跳ね上がるか、
カリフォルニア米の入手自体ができなくなることになる。
そういった買い手が代替となる米を探して・・・と、なると
アジア全体に米の価格高騰が波及していくわけだ。
ただでさえ食料品価格の高騰が問題になってる時期に、これはまずくないか?
中国が物価高騰で荒れるのなら、ざまぁって感じだが、
カリフォルニア米の主な輸出先は台湾。世界で最も米を輸入しているのはフィリピンなわけで。
安全保障面で対中戦略的にも、この辺りの国が食糧問題で荒れるのはやばいぞ。