中国の言論、ノーベル賞受賞者'中国生まれ'を強調
2010/10/07 15:22送稿
http://www.yonhapnews.co.kr/bulletin/2010/10/07/0200000000AKR20101007148800097.HTML (瀋陽=聯合ニュース)パク・ジョングク特派員=中国言論が、7日にノーベル化学賞を受けた日本人科学者の根岸英一教授
が、中国の長春生まれだという点を強調し親近感を現わした。
中国国営新華通信をはじめとする中国言論は、この日に今年のノーベル化学賞を受賞した米国、デラウェア大の
リチャードF. ヘク教授と、パデュー大の根岸英一教授、北海道大の鈴木章教授の経歴と功労を詳細に紹介し、これらの中
で根岸教授は1935年に長春で生れたと言及した。
インターネット ポータルの百度が、'ノーベル化学賞受賞者は長春の出生'と題名を選び、主要記事に上げたのをはじめとし、
中国媒体の大部分がインターネット版に根岸教授の長春生まれを強調する題名で、ノーベル化学賞受賞者選定のニュース
を伝えた。
中国の言論は、現在、米国に居住する根岸教授は、相変らず日本国籍を維持していると明らかにしたが、どんな理由で
彼が長春で出生し、いつ日本に渡っていったのかなどに対しては言及しなかった。今年のノーベル化学賞受賞者3人の
中に、日本人科学者が2人含まれて日本列島が熱狂することとは異なり、今年もノーベル賞の受賞者を輩出できなかった
中国は憂鬱な雰囲気だ。
新華社通信をはじめとする中国の言論は"今年も中国人で、ノーベル賞の受賞者は出てくるのは難しいものと見られる"
とし"韓国と日本、インドからも受賞者が出たが、5千年の悠久の歴史を誇る、世界第2の経済大国に成長した中国だけが、
ノーベル賞と縁を結べずにいる"と嘆いた。それと共に盗作と官僚主義、権威に服従する伝統、むやみに暗記に集中する
公共教育システムが、中国の科学と学問的成就を遮る障害物だと指摘した。
物理学者の楊振寧教授が1957年物理学賞を受けたのを始め、今まで中国系9人がノーベル賞を受賞したが、全員が
外国国籍であり、かれらの中で1人を除いては外国で研究成果を上げているため、中国としてはノーベル賞と関連させ
前に出すことがなかった。
昨年、中国系の英国人チャールズ・K・カオ教授が、ノーベル物理学賞を共同で受賞した時も中国言論は"外国国籍の
中国人がノーベル賞を受けたのは、中華民族の資質が優秀だということを見せるものだ"とし、"それでも中国で今まで
ノーベル賞受賞者が出てくることが出来ない理由は、学者が創造的に研究に没頭できる環境が造成されていなかった
ためだ"と教育改革の必要性を強調した。