慶州バレオ工場カン・キボン社長が語る 【朝鮮日報】
http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2010/04/01/2010040101838.html 韓国で製造業を営むことは容易でない。民主労総が労組の核心ともなればともに仕事をするのはさらに難しくなる。
最近広がったあるストライキは、韓国労働界の現実をそのまま見せる。
慶北慶州には'バレオ電装システムコリア'という会社がある。この会社はフランス自動車部品グループのバレオが
経営難に陥った万都機械から買い取って、1453億ウォンを投資して正常化させた。自動車用始動モーターと発電機を
生産し現代車に納品している。
この会社では2月初めから労使紛糾が始まった。ストライキの理由は、会社側が警備員を生産職へ切り替えて警備
業務を外注すると発表したのが発端だ。バレオの875人全社員が正規職だ。警備員の平均賃金は7600万ウォン、清掃
員・食堂・運転手の平均賃金は7200万ウォンだ。生産職社員の平均賃金は7700万ウォン、事務職は7000万ウォンだ。
民主労総金属労組慶州支部に属するバレオ労組は、会社側と警備・運転・清掃・食堂業務を分社したり外注化しない
ことで合意したとしているが、会社は否定している。事実バレオは全社員を正規職で雇用する程経営事情が良い会社では
ない。昨年だけでも80億ウォンを越える赤字を出していて、今年の赤字規模はもっと増える展望だ。
それでも会社は労組にまったく抵抗ができなかった。現代自動車と結んだ納品契約が急所のためだ。この契約によれば
バレオが納品期限と数量を守ることのできない場合、現代車に数百億ウォンを賠償するようになっている。労組はこの契約
を利用して会社を脅迫した。労組のストライキによって、会社は納期を守るために三日も経たずに労組に白旗投降した。
おかげでバレオ労組員は子供学資金、キムチの漬け込みボーナス、贈り物費、夏季休暇の費用など福祉面では最高
水準を自慢する。
今年の初めバレオ フランス本社は毎年繰り返すストライキに耐えられず、慶州工場を閉鎖して撤収する案を真剣に検討
した。バレオ・慶州工場カン・キボン社長は本社に対して、"労組に対抗してみる。一回だけ機会が欲しい"と哀願した。彼は
天安(チョナン)にあるバレオ空調コリア工場が経営悪化で工場を閉鎖した結果を誰よりもよく知っていた。突然職場を失っ
た元社員が生活苦に苦しめられる姿も生々しく記憶している。バレオ本社は彼を信じて慶州工場の清算を留保した。
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