職権乱用大リーグ観戦、NY州知事辞任の決定打?
2010 年3月5日18時37分
【ニューヨーク=山中季広】米ニューヨーク州のデビッド・パターソン知事(民主)が、
昨秋の大リーグ・ワールドシリーズを職権を悪用して無料で観戦したとして、
3日、州規律委員会から検察当局に告発された。
不祥事が相次いで即時辞任を求める声がやまず、この告発が決定打になる可能性がある。
告発状によると、知事は昨年10月末、ヤンキース対フィリーズの開幕戦を、側近2人と、
自分の息子、息子の友人の計5人で観戦。
バックネット裏の人気席で、チケットは1枚425ドル(約3万8千円)だったが、
これを「知事としての公式観戦だから」という理由でヤンキースから無償で入手した疑い。
パターソン知事は2年前、前任知事が買春発覚で辞任したのを受け、副知事から昇格した。
アフリカ系(黒人)で視覚に重い障害があることから、弱者に優しい政策を期待された。
しかし、側近が女性に暴力をふるった事件で、知事の立場を利用してもみ消そうとしたなどの
醜聞がやまず、州政は混乱。支持率低迷で民主党内やオバマ大統領からも事実上見放され、
再選出馬を2月末に断念したばかりだった。
http://www.asahi.com/international/update/0305/TKY201003050007.html