天皇陛下は北京の権力闘争の道具?
北京の見方をさぐりました。
権力闘争の果てに、習は李克強には差をつけたと思いきや、
重慶特別市党書記の薄き来の追い上げ凄まじく、しかも薄は来年二月頃、訪日予定です。
かれは政治局常務委員ではないので、よもや天皇陛下に拝謁は許されない。
だから、ここで次期総書記レースに頭ふたつリードするためにも、しかも同時に胡錦涛の顔に泥を塗るためにも、
習近平一派が政治利用を思いついたという「穿ちすぎ<?>」の分析があります。
国会議員多数を含む大規模訪中団を率い得意満面の民主党小沢幹事長は、
先の選挙で当選した右も左も判らぬ新人議員にチベット虐殺の責任者・胡錦濤とツーショットを取らせ、
親中イデオロギーと自分の「偉大さ」を刷り込んでいます。
しかしそれにもまして由々しいことは、14日に来日する胡の後継者最右翼である
ウイグル弾圧の責任者・習近平(国家副主席)への謁見を天皇陛下に強い奉っていることです。
通常外国要人への謁見には「一ヶ月ルール」(予定日の一ヶ月前には宮内庁に文書で打診する)がありますがこれを無視、
国家元首ですらない人権と少数民族を抑圧する独裁国家の、それも直近の弾圧事件の責任者を、
自分の一存で鳩山首相を通じ宮内庁に強引に謁見をセットさせたのです(宮内庁羽毛田長官は遺憾の意を表明)。
これは「日本国王」気取りの小沢の「朝貢」外交です。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成21年(2009年)12月13日(日曜日)
通巻2801号 <12月12日発行>