>>602 この方式によって得られる効果はいくつかあるだろうが、まず、筆者の頭をよぎったのは、この
小沢方式によって、かつての同僚秘書たちが、煩雑で膨大でかつ無駄な陳情業務からようやく解放
されて喜んでいるであろう姿であった。
日々の陳情業務が利権になるというのはかつての永田町の話になりつつある。もっとも右も左も
わからない新人議員事務所には古いベテラン秘書がいたりして、族議員ならぬ族秘書化することも
あったが、この方式ならば、そうした不安も解消される。なにしろ、党を経由するということで、
族議員化の可能性は格段に減るのだ。
議員事務所を経由する陳情は利権だが、党本部を経由した陳情は政策になる可能性が高い。
小沢幹事長は、新しい陳情方式によって、次のような4つの効果が見込まれると考えているよう
だ。
(1)政官癒着の排除と利益誘導型政治からの脱却。
(2)分権型陳情で霞が関詣でを一掃。
(3)国の行政刷新と地方行革に寄与。
(4)透明性・公平性を確保する陳情処理。
さらに、これらによって政治的に得られる効用は、それぞれ次の通りだともしている。
(1)県連組織の政策活動強化と組織の強化。
(2)議員の政策活動の強化と現場主義による草の根活動の活発化。
(3)省政務三役の負担軽減。
(4)地方自治体の財政節約。
党の陳情担当のひとりでもある高嶋良充・民主党参議院幹事長は、国会内で次のように語った。
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