【凸凹】鳩山民主党研究第279弾【大国会】

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598日出づる処の名無し
小沢幹事長による陳情一本化が、
日本の利権政治を変える可能性
上杉隆(ジャーナリスト)
 民主党が陳情窓口を党に一本化することを決めた。

 11月初旬、小沢一郎幹事長が党役員会で方針を決定し、所属国会議員に伝えた。

 この発表を受けて、新聞・テレビなどのメディアは、小沢幹事長の隠された政治的意図を読み取
ろうと必死だ。

 産経新聞によれば、今回の陳情の一本化によって、小沢幹事長に権限が集中し、党全体の支配を
許し、最終的にすべての利権を独占すると警告を発している。

 だが、果たして本当にそうなのだろうか。小沢氏が自民党幹事長だった当時ならばまだしも、陳
情業務にそれほど旨味のない現在では、利権の集中は考えにくいのではないか。議員秘書経験のあ
る筆者からしても、産経新聞のような単純論には首をひねらざるを得ない。

 とはいえ、検証は不可欠だ。小沢氏の考える新しい陳情方式を、筆者の秘書経験から分析してみ
よう。
従来型の個別陳情を廃止し
小沢氏の組織委員会に集約

 陳情の多くは国会議員事務所、とりわけ地元事務所にまず寄せられる。有権者からの要望は地域
によって異なる上に、陳情の種類も千差万別である。地域の事情に詳しく地元に根を張った選挙区
担当秘書たちが窓口となる。

 ルートとしては、市町村議員から上がってくるもの、あるいは都道府県議員を経由してくるもの、
場合によっては各種業種団体などから直接、地元秘書に陳情されることもある。