グアム移転前倒し…防衛省が「普天間」推進へ修正案
防衛省は18日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)を米軍キャンプ・シュワブ沿岸部
(同県名護市)に移設する現行計画を推進するため、沖縄の負担軽減策を盛り込んだ計画
の修正案をまとめ、首相官邸と外務省に提出した。
代替施設建設後に実施するとしている沖縄の米海兵隊員8000人のグアム移転や米空軍
嘉手納基地以南の米軍施設返還を一部、前倒しで実施することなどを盛り込んでいる。
鳩山首相と岡田外相が現行計画容認を決断すれば、政府案として米側に提示し、年内決着
を図る。
防衛省案は、米側が現行の移設計画の微修正を容認する姿勢を示していることをふまえ、
沖縄県知事や名護市長が要望している代替施設建設予定地の沖合移動に含みを持たせて
いる。
また、オバマ米大統領が13日の日米首脳会談で、2006年に日米が合意した米軍再編の
ロードマップ(行程表)について「修正も必要だ」と柔軟な姿勢を示したことから、海兵隊員の
グアム移転や米軍施設返還の一部前倒しも求める構えだ。
さらに、沖縄の負担軽減策として、嘉手納基地の米戦闘機の県外への訓練移転の拡大を
提起している。日米地位協定に、米軍基地内で環境汚染が起きた場合の国や自治体による
立ち入り調査や、米軍による原状回復義務など「環境条項」を設けることも盛り込んだ。
外務省も現行計画を前提とした独自の修正案を検討している。鳩山首相が現行計画の
推進で決断すれば、防衛、外務両省の案をまとめた政府案として、普天間移設に関する
日米の外務・防衛担当閣僚による作業部会で米側に提示される見通しだ。
(2009年11月19日03時16分 読売新聞)
ttp://j.orz.hm/?www.yomiuri.co.jp/politics/news/20091119-OYT1T00105.htm