【信頼】鳩山民主党研究第96弾【補完計画】

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933日出づる処の名無し
《地殻変動:25》「ご破算で願う」団地高齢者
2009年8月24日

 23日、東京都新宿区の都営戸山団地。約2300世帯が暮らし、住民の5割以上が高齢者という「限界団地」に、
民主候補が姿をみせた。
 「小泉政権時代から傷んだ社会保障を立て直したい」。ふだんの演説では行政の無駄遣いの問題に力を入れるが、
ここでは年金や医療などのテーマを強調してみせた。
 1階に住む大久保仁さん(69)にも声は聞こえてきたが、外には出ていかなかった。部屋に寝たきりの100歳の
母親がいる。05年衆院選のころは車いす生活だった。いま年金は14万円。往診を頼むようになり、医療費はさらに
膨らんだ。天引きされる金額もこの4年で増えた。
 長年支持してきた自民候補を、いまも「首相もできる器」と評価している。民主党には「高速料金無料化というが、
車をもつ余裕のない家庭に向いてほしい。財源も結局、消費税を上げるのではないか」と不満もある。それでも
今回は民主候補に投票する。「年寄りはいじめられてきた。変えなければ」
 痛みを押しつけてきた「自民政治」に不安、不満を募らせた高齢者たち。行き場をなくしたどん詰まりの思いが、
「支持はしないけど民主に投票」に向かわせる。
 窓から民主候補に手を振った宮嵜(みやざき)安代さん(68)は、前回もこの候補に投票した。それまでは「憲法
改正、再軍備に賛成」と考え、自民を支持してきた。団地の自転車置き場の整備で、地元の民主都議に相談に
乗ってもらったのがきっかけだった。構造改革も経済のグローバル化も自分の暮らしとは関係がなく、ささやかな
親切のほうが心に響いた。
 いまも民主は好きではないが、「自民の政治では弱者にまで目が届かない。戦後ずっとたまってきた澱(おり)の
ようなものをなくしてみたい。『ご破算で願いましては』もいいのかな」。
 この団地ではこれまで、公明、共産両党も支持を広げてきた。19日には、共産候補の選挙カーが入り、地元の
区議が「高齢者の医療、介護の負担が重くて生活が立ちゆかなくなっている」と訴えた。
 10人ほどの聴衆が集まった。森田大介さん(70)は入党して1年。かつて住んでいた山形県では自民支持だったが、
前回は郵政民営化に反対で民主に。その後、単身上京し、職を探しながら団地近くのアパートで暮らす。共産の生活
相談が孤立感を埋めてくれた。「本当に生活を心配してくれた。最後の人生、力を尽くしたい」

ttp://www2.asahi.com/senkyo2009/special/TKY200908240046.html