練習機の海外輸出に苦戦するKAI(上) 【朝鮮日報日本語版】
http://www.chosunonline.com/news/20090802000019 韓国製のT50超音速高等練習機
優れた性能が認められてもマーケティング・ロビー活動で押される
公企業構造では限界か
韓国政府と韓国航空宇宙産業(KAI)は、13年という年月と2兆ウォン(現在のレートで約1487億円、以下同)の
資金を投入し、2005年に高等練習機T50を開発した。韓国独自の技術で初めて開発されたT50は、F16戦闘機に
比べ体積が89%、重量は77%ほどの軽い機体ながら、有事の際には武装を施し攻撃機としても使用可能なため、
国際市場で好評を得た。
しかし、輸出実績はゼロだ。アラブ首長国連邦(UAE)と4年間交渉を続けたが、今年2月に1機2500万ドル(約23億
5450万円)で40機販売という交渉で、イタリアに押しのけられた。シンガポールとは2012年までに12機納品することを
目標に交渉中だが、今年10月に発表される結果もまた未知数だ。また今月8日には、李明博(イ・ミョンバク)大統領が
ポーランドのレフ・カチンスキ大統領と首脳会談を行い、T50輸出問題を議題として採択した。ポーランドは、来年
初めに16機(10億ドル=約941億円)規模の高等練習機を導入する事業を進めている。
李大統領がT50に関心を示した裏事情は、こうだ。大統領に当選した当時、UAEの指導者に親書まで送ったが水の
泡となったことに対し、「李明博政権の外交力不在と、KAI社長任命過程で“落下傘”人事を行ったのが原因」など、
あらゆる非難が集中した。こうした経験から、李大統領はカチンスキ大統領から何らかの肯定的な答えを引き
出したかった、というわけだ。
防衛事業庁の関係者は、「“T50はポーランド空軍の主力機F16の縮小版で、パイロットに合っている”という友好的な
答えがポーランド側から聞かれたが、イタリアの主力練習機M346、イギリスのホーク128、チェコのL156などとの競争は
避けられず、結果は予測できない」と語った。
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