【wktk】韓国経済ワクテカスレ 220won【不安韓斜債】
で、富士通自身はスカラ部の担当ですが、問題はベクタを担当するNECと日立です。
ベクタプロセッサは大規模高速なメモリーにより大量のデータを供給処理することで実効処理能力を高められるのがメリットです
しかし、それがゆえにベクタプロセッサ最大の弱点はコアに対して余りにも巨大なベクタレジスタ、メモリ制御回路を実装するため
シリコンが巨大化することと、「キャッシュメモリー」でメインメモリーの遅さを隠蔽できないため、メモリーが超高価になるか作れない
というこれまた物理学への挑戦になります。ちなみに、GPUやCPUのベクタ命令部分でもリーズナブルなメモリーが使えなくなって限界が訪れています。
スーパーコンピュータのスーパーな部分は故クレイ博士曰く「超大量のデータを超高速で処理すること」ですから、メモリーの部分が足を引っ張ることになります。
また、このベクトル機を超高速のネットワークで繋ぐ必要がありますが、直接スイッチを介して繋ぐのは地球シミュレータで限界になっていましたので
地球シミュレータ更新時に導入したNECのSX-9では「三次元トーラス」というネットワークを採用し、全てを直接繋ぐのは諦めました。
ところがこのネットワーク部分でトラブルが続出してしまい、OSをいじる必要があるのですが、お世辞にもNECのソフト屋さんは優秀とはとても言えない状況です。
また、筐体内でも配線遅延が限界で、光デバイスでチップ間の伝送をしなければなくなりました。
転用の難しい技術で100億自腹を切るのは無理、と判断したのも頷けます。
で、ベクトル機は少数のジョブを限界までチューンして使うのが正しい使い方ですが、JAMSTECは独立行政法人のため、使用料が高価になってしまい、
流体など互いに関連がある重い計算がさほどなされなかったこと、数百テラバイトクラスの大量のデータをネットワークでやりとりするのは
不可能で、大量のメディアを宅急便で送る方がましだったこと、地球シミュレータのHDDに相当する部分が小さく、遅かったことなどで
実際にはリソースが埋まることはほとんどなく、企業に有償貸し出ししてジョブを集める始末でした。
実際のユーザは学内に設置された安くて遅いスパコンで我慢したり、そもそも重力多体問題やデータを分散して処理しやすいユーザは
専用機を作ったり安いPCでスカラクラスタを自作していましたとさ。
肝心のベクタ演算もビデオチップの流用で安価に入手が可能になり、その機能さえもCPUが取り込み始めています。