>>462 (つづき)
韓国の大企業は、EUの進んだ素材部品産業およびオリジナル技術を利用し、最終生産財の付加価
値を高めることができ、日本に偏っている部品輸入の多角化をはかり、単価を削減できるというメ
リットがある。
さらに、品質と価格競争力を兼ね備えた中小企業にとっては、これまで輸出対象としてきたアジア
や南米地域並みの大規模な市場が開放されるということから、更なる輸出拡大のチャンスになるも
のと見込まれる。
EUが中国や日本より韓国とのFTA締結を急いでいることから、交渉が早期に妥結した場合、世
界貿易市場における韓国のステータスアップも期待できるし、東アジアの経済秩序に及ぼす影響力
も強化される可能性があると見る向きもある。
とりわけ、EUは商品市場以外にもサービス、投資、政治分野までを含む包括的な協定を視野に入
れいているため、韓半島の平和・安定に寄与するものとみられる。
LG経済研究院の金ヒョンジュ研究委員は「今まで韓国の輸出企業は、品目の比較優位によって先
進国と途上国市場に分け、輸出戦略を施してきた。韓―EUのFTAは、多層的な性格の大規模な
市場が新たに開放されるということから、よりきめ細かく、戦略的なアプローチが不可欠だ」とア
ドバイスした。
またまた投下。これはけっこう注目の経済記事ですかな。
聯合ニュース
輸出と内需の開き最大に、過度な輸出依存に懸念も 2008/07/28 10:14 KST
http://japanese.yonhapnews.co.kr/economy/2008/07/28/0500000000AJP20080728000600882.HTML 【ソウル28日聯合】国内総生産(GDP)に輸出が占める割合が最高を記録した一方、内需
が占める割合は最低に落ち込み、輸出と内需の開きが過去最大となった。これは外部条件に大
きく揺さぶられる、ぜい弱な経済構造を持っていることを意味する。
韓国銀行が28日に明らかにしたところによると、季節調整値ベースの実質GDPに輸出が
占める割合は第2四半期が64.9%で、関連統計の作成が始まった1970年以降で最も高
くなった。この割合は1970年の第2四半期には4.5%にとどまっていたが、第2四半期
ベースで1980年が13.8%、1990年が17.1%、2000年が40.5%などと
上昇を続け、2004年には50%を突破した。2005年は52.5%、2006年は57.
6%、昨年は60.9%などと急上昇を続けている。
一方、内需に当たる民間消費がGDPに占める割合は48.3%で最低値を記録した。建設
投資がGDPに占める割合も14.1%と、1981年第4四半期に13.7%を記録して以
来で最も低くなった。この割合は2002年の16.6%から2003年には17.6%に上
昇したが、2004年は17.2%2005年は16.9%、2006年は15.3%、昨年
は14.9%と低下を続けている。
こうした輸出と内需の開きは、1990年代に入り国内産業が輸出大企業、特にIT(情報
科学)や電子など資本・技術集約的な業種を中心に発展したためと分析される。経済がバラン
ス良く発展するには対外部門と対内部門が均衡を成す必要があるが、実際には片方に過度に依
存している状態だ。こうした状況では、世界経済の低迷などで輸出が冷え込めば経済全般の成
長力が弱まるため、経済が対外変数にぜい弱になるほかなくなる。