しかし、まだ他にも戦争を実行する方法がある。
これはすべてのパターンが小規模の行動の集合によって
成り立っており、しかもこの小規模の行動がそれぞれ前後の順序を
踏んで起こるわけではないようなタイプのものである。
この小規模な行動の一つ一つは、戦争の最終結果にとっては
プラスであれマイナスであれ、個別の数値のような価値しか持たないものだ。
たとえば心理戦や経済線戦は、このようなカテゴリーに当てはまるだろう。
なぜなら一つの作戦の実行が、それ以前に実行されたものに順序を踏む形で
完全に依存しているわけではないからだ。
これは「累積的」な効果を持っているという事ができる。
この「累積戦略」の実際の例としては、
第二次世界大戦の大西洋もしくは太平洋戦線での
潜水艦を使った作戦がわかりやすい。