【政治経済】平成床屋談義 町の噂その102

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382 ◆iPcc.0FyI.
>>320
さて、コピペに返信つーのも虚しいけど、答えようじゃないか。
温暖化ってホント?って聞かれると、『これがこうだからホントだ。』とはなかなかいかないんだけどね。
温暖化問題なんて、未来の話だし、理系の人間でもなかなか理解出来ない位煩雑だし。
かなり、確度は高い、としか言いようが無い。
まぁ、ブログソースよりは、総理大臣演説の方が信頼がおけるのは当然だけどな。

福田ビジョンっつーのはこれね。
http://www.kantei.go.jp/jp/hukudaspeech/2008/06/09speech.html

いわゆる、安部総理が演説で最初に提唱し、福田総理がダボス会議で提唱してきた『クールアース50』
「2050年までにCO2排出量を現在の半分にする」っていう構想が、このビジョンのテーマ。

でさ、50年までに50%オフっつーのは、別に語感やキリが良いキャッチフレーズって言う意味で言ってるわけじゃない。
大気中に放出されたCO2は、全てが大気にとどまる訳ではなく、ある程度は大気から吸収される。
で、いま、大気へ排出されるCO2と、吸収されるCO2を比較すると、排出量が吸収量のほぼ倍になってる。
つまり、排出量を半分にすれば、大気のCO2濃度の増加が止まるってこと。だから、『まずは半分』なわけ。

で、排出量と吸収量がバランスすれば、大気中の二酸化炭素濃度は安定する(一定の値に決まる)。
この安定した濃度で、気温が今に比べてどれだけ上がるかが決まるわけ。(凄くはしょってるので念の為)
この上昇温度によって、どれだけの被害が出るかを予測すると、2〜3℃なら、まぁ致命的ではないだろうと。
4℃以上上がると、もう何が起こるかわからない。かなりの被害は覚悟せなならん、と。
その2〜3℃の上昇で収まりそうな範囲っつーのが『2050年までに』ってことだな。

ソース:第四次IPCCレポートはもう、ググれ。2スレ前に書いた。
報道発表資料 経済産業省・環境省 IPCC第四次報告書第3作業部会報告書について 
http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=9589&hou_id=8339
3ページ目の、「長期的な緩和」って所に、この辺りの話が出ている。
383 ◆iPcc.0FyI. :2008/07/04(金) 00:55:03 ID:trp7il5C
で、福田ビジョンっつーのは、
「2050年までにCO2排出量を現在の半分にする」ってテーマを、
どうやって実現していこうかって話。

そのための方法論としての骨子は、
・世界全体の排出量を、今後10年から20年くらいの間に、ピークアウト、すなわち頭打ちにさせる
・セクター別アプローチを各国に広め、各国の削減可能量を早期に把握する
・さっさと新興国を、ポスト京都の枠組みに嵌める

そして、各具体論として
・日本は2020年までに、05年から14%の削減を行う。(セクター別アプローチによる試算から可能と判断)
 →京都議定書の基準年90年を、05年からに切り直す
・排出権取引・税制改革・見える化など社会の仕組みを考える
・環境エネルギー革新技術開発計画
・クールアース・パートナーシップ etc etc
各具体論は、実際の演説を読めば、もっとたくさん出てくる。

福田ビジョンの、テーマ→骨子→具体論っつー大きな流れはこんな所。
このコピペに出てるのは、この各具体論の、都合の悪い所だけ切り取って、やいのやいの騒いでる訳だな。
でも、そういうのはあまり頭は良くないよね。まずは、大きな流れを読み取るのが
重要だって、国語の授業で習わなかったかしら?