盧大統領:拉致問題のやり取り「よく覚えていない」
【ソウル中島哲夫】韓国の盧武鉉大統領は19日、毎日新聞など外国報道機関の一部と
青瓦台(大統領官邸)で会見し、10月初めに平壌を訪問して北朝鮮の金正日総書記と行った
南北首脳会談について質問に答えた。
盧大統領は金総書記に伝えた福田康夫首相のメッセージは「日朝関係改善の意思がある。
そのためには拉致問題が解決されねばならない。解決のため対話する意思が日本にはある」
との内容だったと述べた。金総書記の反応は「日本との関係改善が必要だ。
福田首相の対話の意思に期待する」との趣旨だったと明らかにした。
日本人拉致問題に関する南北首脳の具体的やり取りについて韓国側から互いに食い違う証言が
出ているが、盧大統領は対話の細部や用語を「よく覚えていない」と述べた。
一方、盧大統領は「北朝鮮は崩壊しない」との認識を表明。
従って韓国によるドイツ式の吸収統一はなく、韓国経済の重荷になる「統一費用」は発生しないと
主張した。また、今回の首脳会談で合意した範囲の南北経済協力には当面、多額の公的投資は不要
であり、国際的な資本投下が必要になるのは北朝鮮のインフラ整備を行う段階になってからだろう
という見通しを示した。
毎日新聞 2007年10月19日 20時02分
http://mainichi.jp/select/world/asia/news/20071020k0000m030063000c.html