下関海上保安署は十二日までに、北朝鮮に寄港したことを申告せずに下関港に
入港したなどとして、国際航海船舶・国際港湾施設保安確保法違反(虚偽通報)の
疑いで、中国船籍貨物船の中国人船長(58)を逮捕、下関市の水産会社など数カ所を
家宅捜索した。
貨物船はアサリ六十トンとシジミ十六トンを積んでおり、海保などは、北朝鮮への
制裁措置で全品目輸入禁止が続く中、北朝鮮産魚介類の産地を偽装して販売しようと
した疑いがあるとみて調べている。
調べによると、貨物船は八日に下関港に入港した際、海保、警察、税関による合同
立ち入り検査を受けた。
船長は中国の丹東市から日本に入港したと申告したが、実際には三月上旬に
韓国や北朝鮮の港に立ち寄っていたことが判明したという。
貨物船は約二百トンで、船籍は中国の大連港。
国際航海船舶・国際港湾施設保安確保法は、テロ対策強化のため二○○四年七月に施行。
日本に入港する国際船舶に対し、海保への情報通報などを義務付けている。
日本政府は昨年十月から北朝鮮の全品目の輸入を禁止している。
ソース 中国新聞
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200703120312.html