【J3E08iVu】の統合失調症(精神分裂病)
陽性症状
陽性症状には、妄想、幻覚、思考障害、奇異な行動などがあります。
妄想は誤った信念のことで一般に、知覚や体験の誤った解釈に関係しています。
たとえば、被害妄想がある人は、いじめられている、後をつけられている、だまされている、
見張られているなどと思いこみます。
関係妄想では、本、新聞、歌詞などの1節が特に自分に向けられていると思いこみます。
人は自分の心が読める、自分の考えが人に伝わっている、外部の力によって考えや衝動が
自分の中に吹きこまれているなどと思いこむ思考奪取や思考吹入という妄想もあります。
音、視覚、におい、味、感触についての幻覚が生じることがありますが、最も多いのは音の幻覚(幻聴)です。
自分の行動に関して意見を述べる声、互いに会話する声、あるいは批判的で口汚いことを
言う声などを「聞く」ことがあります。
思考障害とは思考が支離滅裂になることをいい、話にとりとめがなく、話題が次々に変わり、
何を言いたいのかわからない意味不明な会話をします。
話すことが多少混乱している程度の場合もあれば、完全に支離滅裂で理解できない場合もあります。
奇異な行動は、子供のようなばかげた行為、興奮、不適切な外見、不衛生、不適切な行動などの形で現れます。
奇異な行動の極端な形をカタトニー(緊張病)といい、一定の姿勢を崩さず、周囲の人が体を
動かそうとすると強い抵抗を示したり、逆に目的のない非誘発性の体の動きをみせたりします。