覚醒(かくせい)剤を密輸入していたとして、警視庁や海上保安庁は12日、覚せい剤取締法違反の疑いで、韓国籍の禹時允(59)と指定暴力団極東会系組長、宮田克彦(58)両容疑者ら3人を逮捕した。
禹容疑者は平成13年の不審船事件で北朝鮮工作船から回収された携帯電話の持ち主とされ、北朝鮮からの覚醒剤密輸入に中心的に関与していた可能性があるとみて追及する。
禹容疑者らはいずれも容疑を否認しているという。
警視庁は同日正午過ぎに鳥取県の境港に入港予定の北朝鮮籍の船を家宅捜索した。船内には大量の覚醒剤が積み込まれているとの情報がある。
調べでは、禹容疑者らは北朝鮮から覚醒剤を輸入しようと企画。14年10月、北朝鮮の清津港で貨物船に覚醒剤数100キロを積み込み、島根県沖で投棄し、小型船に回収させ、密輸した疑い。
北朝鮮からのの密輸は昭和60年代から急増。鳥取県や高知県沖で大量の覚醒剤密輸が摘発されている。
禹容疑者は14年8月、北朝鮮へ盗難車を輸出したなどとして、盗品等有償譲り受け罪などに問われ、福岡地裁で懲役2年6月、罰金50万円の判決を受けた。
http://www.sankei.co.jp/news/060512/sha073.htm