>>335 在日朝鮮人の地位問題で学習会 「いろんな人いて社会が豊かに」
床井弁護士は第6回口頭弁論が行われた4月27日の夜、新潟県高校会館で行われた「北
東アジアの平和を考える会」主催の学習会に講師として出演。総聯関連施設に対する固定資
産税課税問題や在日朝鮮人の法的地位と人権問題について講演を行った。「考える会」のメ
ンバーをはじめ日本人、同胞ら約50人が参加した。
床井弁護士は、3月の大阪府商工会への強制捜索は一種の「思想調査」のようだとし、「共
謀罪」導入問題など過去の治安維持法をほうふつとさせると指摘した。また、1960年当時の
日本法務省高官の発言(「外国人は煮て食おうと焼いて食おうと自由」)などを挙げ、こうした
考え方が今でも残っていると指摘した。
また歴史認識、教育の問題について、「現在の日本の教育では在日外国人について触れる
機会が少ない。なぜ在日朝鮮人が多いのか考える必要がある」と指摘。新潟県下数十カ所で
強制連行や朝鮮人の労働が確認されていることなどを挙げ、強制連行や日本軍「慰安婦」問
題など日本の過去清算の必要性を訴え、「強制連行された人たちの子孫という歴史的な特殊
事情がある在日朝鮮人は国際法上保護されるべき存在だ」と述べた。
固資税問題では、総聯の活動の公益性を否定した福岡高裁判決を「恐ろしい判決」とし、総
聯が朝鮮の「窓口」の役割を果たしており、日朝友好のための活動など地域との繋がりもある
と強調。公益性が認められるべきだと述べた。
床井弁護士は最後に「いろんな人がいてこそ社会が豊かになる」と述べ、在日外国人の権
利を守ることが日本のためになると強調した。
講演を聴いたある日本人高校教諭は「在日朝鮮人や外国人の人権問題を日本の問題、わ
れわれ日本人の問題として捉えていかなければならないと感じた」と感想を述べた。