「救う会」が対北ラジオ放送支援 拉致問題もアピールへ 産経 04/09 01:31
ttp://www.sankei.co.jp/news/060409/sha007.htm 拉致被害者と家族の支援組織「救う会」が、韓国在住の脱北者が北朝鮮向けに国際社会
の動きや金正日政権の問題点などを放送しているラジオ「自由北朝鮮放送」の支援に乗り
出すことが8日、分かった。12日に支援日本委員会を設置し、救う会の西岡力副会長が委
員長に就任する。家族会の横田滋代表、増元照明事務局長らも顧問や理事に加わり、拉致
被害者救出活動の一環としてカンパなどを呼びかけていく。
自由北朝鮮放送は、昨年12月に短波放送を開始。北朝鮮当局はその直後から妨害電波
を発したが、米国のNGO(非政府組織)などから資金援助を受けて、別の周波数に変えるな
どして放送を継続。6月からは中波による放送も始める予定で、短波・中波の両方で同じ内
容を毎日1時間流すことになる。
放送内容は国際ニュースや南北関係のニュース、脱北者たちの韓国での生活情報、金正
日政権の政治宣伝の「うそ」などが中心。番組の中で、救う会の西岡副会長が、金聖民放送
局長と朝鮮・韓国語で対談する形で拉致問題のコーナーを週1回盛り込む。
金正日総書記は平成14年9月の日朝首脳会談で日本人拉致を認め謝罪したにもかかわ
らず、その後も不誠実な対応を続けている現状や、被害者家族の活動などを報告していく予
定だ。
北朝鮮住民は当局の目を盗んで、米国の「ボイス・オブ・アメリカ」(VOA)や、ワシントンに
本部を置く政府系放送局「自由アジア放送」の朝鮮・韓国語版などの外国放送を聴いており、
脱北者の約7割が外国放送を聴いていたとのデータもある。一般住民だけでなく、朝鮮人民
軍や朝鮮労働党関係者も内密に外国放送を聴いていることが脱北者の話で明らかになって
いる。
西岡副会長は「北朝鮮幹部に対し拉致問題を日本がいかに重視しているか、被害者に危
害を加えれば犯人は絶対に許さないが、被害者を守り情報を提供すれば報償するとのアピ
ールも行っていきたい。日本人だけでなく、どこにどんな被害者がいるかの情報収集にも有
効だ」と話している。