読売社説:
>>259-260 毎日社説:
>>261-262 中日社説:
>>263-264 朝日社説:
>>265-266 北國新聞社説:北朝鮮の要求 「引き渡し」は非道の証明 02月09日
ttp://www.hokkoku.co.jp/_syasetu/syasetu.htm 日朝協議で北朝鮮が日本の非政府組織(NGO)の関係者を「犯罪者」として引き渡しを
求めたことは、国際社会からみて非常識極まりないものである。日本政府は要求の背景
分析などを進めているが、非道国家の現実を示す象徴的な出来事として強く抗議し、要求
を排除すべきである。
北朝鮮による日本人拉致は既に国連で非難決議されている。偽札造りや覚せい剤密造
など国家の犯罪が許されないのと同様、世界の常識を北朝鮮にしらしめ、理不尽な要求が
外交カードにはならないことを示していかねばなるまい。
北朝鮮側の要求は「中朝国境でわが国の公民を誘拐、拉致した犯罪者」であるとして「北
朝鮮難民救援基金」の事務局長ら七人を名指しして引き渡しを求めたものだった。日本側
はその場で拒否したが、北朝鮮側は「刑法(国家転覆陰謀罪)に違反した」と記者団に説明
するほどであり、相当力を込めていることをうかがわせる。争点をずらすための「クセ球」と
分析されているが、圧政から逃れ出る難民の救済に当たる人々を誘拐・拉致の犯罪者と
決めつけたのである。国際感覚欠如の独善的かつ特異な要求と言えよう。 (つづく
>>267 北朝鮮による日本人拉致に関しては、国連総会が昨年末、「組織的、広範囲、かつ重大
な人権侵害」として非難決議をし、自由な人道支援活動を認めるように要求した。こうした
国際的圧力が北朝鮮にとっては何でもないことなのか、それとも逆に追いつめられている
からこそ投げた変化球の一つなのか、見極めも必要だろう。
今回の協議で日本側は拉致問題の解決に向けて拉致実行犯を特定した上で引き渡しを
求めるなど、これまでになかった具体的な要求を突きつけた。偽ドル札やマネーロンダリン
グの疑惑でも、北朝鮮は米国の経済制裁に追いつめられている。こうした複数の圧力が
影響していると見ることも可能である。
だが、協議全体にまったく具体的進展がなかった上、理不尽な要求が出されると日本側
の今度の対応は厳しくならざるを得ない。「過去の清算」として経済協力を狙う北朝鮮にと
っても、「難題」ふっかけは得策でないことを知らねばなるまい。