>>211>>209>>212>>213>>230>>233>>246>>249-250 『北』とマカオ疑惑の関係 米の金融制裁で浮上 東京朝刊 12月14日
ttp://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20051214/mng_____kok_____001.shtml 米国が行ったマカオの銀行への制裁措置について北朝鮮が反発、制裁を解除しな
い限り核問題をめぐる六カ国協議に出席しないと主張している。毎日巨額な金が動
くカジノ都市マカオは、北朝鮮にとって重要な資金調達基地。裏金の送金や、北朝
鮮工作員の教育も行われていた。マカオと北朝鮮の深い闇を探る。 (北京・五
味洋治)
「金融は国家の血管と同じだ」。先月、北京で行われた第五回六カ国協議で、北
朝鮮の首席代表、金桂冠(キム・ゲグァン)外務次官は、珍しく色をなして米国の
姿勢を非難した。
北朝鮮は金外務次官を直接訪米させ、制裁解除を目指す姿勢だったが、米国側が
解除に応じないことを知り訪米を中止。「わが方は貨幣の偽造も、いかなる不法行
為もない」(十日の平壌放送)とし「米国は六カ国協議を無期限延期にした」(同
)と決めつけている。
北朝鮮はマカオに二十近い企業を置いている。最も有名なのが「朝光貿易」だ。
北朝鮮の人民武力省傘下にあり、秘密資金づくりなど各種工作を行っているとされ
る。二〇〇〇年六月の南北首脳会談の際、韓国の現代グループが北朝鮮の海外秘密
口座に計五億ドルを振り込んでいたことが発覚、スキャンダルになった。この時の
送金は、朝光貿易総支配人名義の口座あてだった。
北朝鮮と取引のある中国のビジネスマンは「北朝鮮とのまとまった額の決済は、
必ずマカオの銀行に送るよう指示される」と話す。「カジノがあるため巨額な現金
取引を行っても怪しまれず、日本円で五千万円程度なら簡単に引き出せるという。
北朝鮮はそういう監視の甘さを利用しているのだろう」 (つづく
>>252 つづき
カジノといえば、マカオのカジノ王スタンレー・ホー氏は北朝鮮と親しく、平壌
・羊角島ホテルにカジノを開設している。韓国の月刊誌「月刊朝鮮」〇三年四月号
は、韓国の情報機関が十数年前、金正日(キム・ジョンイル)総書記がマカオのカ
ジノにいる部下に国際電話をかけ、売買の指示を出す電話を盗聴したと報じた。
マカオと北朝鮮との資金的なつながりをうかがわせる。
一方、大韓航空機爆破犯の金賢姫(キム・ヒョンヒ)元死刑囚は、一九八六年八
月に偽パスポートでマカオ入りし、半年間にわたって広東語と資本主義社会につい
て学んだ、と明らかにした。
拉致被害者・曽我ひとみさんの夫ジェンキンスさんは手記で、タイ人女性らがマ
カオから北朝鮮に拉致されたと公表、マカオ警察は再捜査を開始した。中国当局も
マカオの銀行に不正行為があったか調査に乗り出す予定で、北朝鮮とマカオの関係
に新たなメスが入るかもしれない。
(メモ)マカオの金融制裁 米財務省は9月、マカオの中国系銀行「バンコ・デル
タ・アジア」を「マネーロンダリング(資金洗浄)の主要懸念先」に指定し、米銀
行との取引を禁止する制裁措置をとった。米財務省は、同行が北朝鮮当局と結託し
て偽米ドル札の流通にかかわったほか、偽ブランドたばこや麻薬の密輸に従事する
北朝鮮企業の送金などにも関与したとしている。同行は疑惑を否認し、北朝鮮との
取引停止も発表したが、その後に取り付け騒ぎが起き、同行は現在、マカオ特別行
政区政府の一時的管理下に置かれている。