【極東】北朝鮮総合スレ(旧北朝鮮実況)part931
306 :
参考:
隣国の嫌がること控えるのがつきあい 駐日中国大使に聞く 朝日朝刊政治面 11月16日
ttp://www.asahi.com/paper/politics.html 冷え込んだままの日中関係に、好転の兆しが見えない。小泉首相の靖国神社参拝
、東シナ海のガス田開発、初の東アジアサミットをめぐる連携など、抱える課題は
多い。中国の考え方を、王毅(ワンイー)・駐日中国大使に聞いた。(聞き手 編
集委員・加藤千洋)
●日中関係
――小泉首相が5回目となる靖国神社参拝を行いました。
確かに双方の立場の対立が続いているが、協議を通じて善処策を見いだす必要が
ある。中国側は日本の一般の国民が家族をしのびに行くことについて異議を唱えな
い。BC級戦犯の合祀(ごうし)も外交問題にしない。問題を解決するため、焦点
をA級戦犯だけに絞っている。
A級戦犯は対外侵略を引き起こした象徴的存在で、ほとんどが対中侵略に加担し
た。その取り扱いは、日本の戦後処理、国際社会への復帰、中日国交正常化の原点
にかかわる問題で、一国の文化を超える部分がある。
そこに日本の最高指導者が「敬意」を表しに行くことに対して、戦争被害国の国
民は理解しにくい。内政干渉のつもりはない。(中曽根首相が参拝した)85年以
降の歴代内閣のやり方に戻れば解決になる。隣国のほとんどの民衆が嫌がることを
控えるのは、隣人同士のつきあい方ではないか。
確かに参拝問題が全部ではない。しかし善処がなければ全般に影響する恐れがあ
る。言い換えれば、この問題を乗り越えれば中日関係全体が新たな局面を迎える。
――先の内閣改造で、首相参拝を支持する安倍晋三氏が官房長官に、麻生太郎氏
が外相に就任しました。大使は以前、日中間に「首相、外相、官房長官は参拝しな
い」という「紳士協定」があったと発言しています。
紳士協定とはもともと書面で結んだものではない。日本の友人の言葉を借りると
、暗黙の了解だ。事実として85年以降は、橋本首相の1回を除けば参拝はなかっ
た。 (つづく
307 :
参考:2005/11/16(水) 08:04:27 ID:7Kjnr984
>>306 つづき
――日本側には「いつまで謝罪すればいいのか」といった国民感情もあります。
95年の村山談話、今年の8月15日の小泉首相の談話は大いに評価する。ぜひ
実際の行動に移されることを期待している。
――来月の東アジアサミットなどを機に、日中首脳会談の可能性はありますか。
中国も首脳会談は望んでいる。しかしそれなりの雰囲気と条件が必要。特に国民
は、会談をするのならそれが問題解決になるのかを注目する。
――新しい国立追悼施設については、どう考えますか。
日本自身の判断で、隣国としては、どうすれば戦争被害国の国民と真の和解がで
きるか、賢明な判断を期待する。
――今春の反日デモでも、日本国内には、中国側がデモや破壊行為を放置したで
はないか、との印象があります。
デモ自体は自発的なもので、中国政府が容認したのではない。ごく少数の違法行
動に対し明確に反対し、公安当局も法的な措置を取ってきた。一方で、なぜ多くの
者が街に出て日本に不満を表したのかということも、見過ごすことができない。
――愛国主義的な反日教育が問題だ、との見方もありますが。
そうではないと思う。中国政府は一貫して対日友好政策をとっており、これと矛
盾する教育はできない。情報化が進み、日本国内の言動はメディアを通じてたちま
ち中国に伝わり、若者はそこから日本を意識する。
――日本の国連安保理常任理事国入りはどう考えますか。
日本が国際舞台で積極的な役割を果たしたい気持ちは十分理解する。そのために
隣国の理解と信頼を得ることは急務だろう。選挙と同じように、まず地元を固め、
近所の支持を得るのが筋だ。
――憲法改正をめぐる動きをどう見ますか。
日本の内政問題だが、関心はある。戦後60年の平和発展の実績は貴重なもので
、それを堅持することが日本の利益になるし、近隣諸国も望むところではないか。
(つづく
308 :
参考:2005/11/16(水) 08:05:36 ID:7Kjnr984
>>307 さいご
●東アジア
――東アジアサミットをどうとらえますか。
東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス日中韓(10+3)の連携を推進する
ため、それ以外の国々の理解が必要だ。今回は10+3と隣国の意思疎通の場だ。
そして東アジアからアジア全体の協力につなげたい。
――日本は米国の参加を意識しています。
米国のこの地域での影響と利益が存在し、互いに尊重する必要がある。米国をは
じめ域外の国と対話しながら、地域協力を推進するという「開放的な地域主義」を
堅持すべきだ。
――東アジア共同体構想に対する立場は。
ロードマップが必要だ。一つは、ASEANの共同体構想が先行すること。二つ目は、
みんなの共通利益がある経済問題から始めること。三つ目は、まず貿易から資本や
金融の協力になっていくということだ。日本の積極的な役割を大いに期待する。
――日米間で「台湾問題の平和的解決」が戦略目標に掲げられました。
台湾問題の性格は、内戦によって生まれた中国の内政問題だ。日本や米国がそれ
ぞれ「平和統一して欲しい」と中国側に要望すれば理解できるが、日米共通の戦略
目標に入れると問題になる。もともと日米間の問題ではない。
――中国の将来について、バラ色の未来を語る人もいれば、「いつ崩壊するかわ
からない」という人もいます。
ほかの国より、日本の中国を見る目はやや厳しい。事実としてここ20年余、中
国は大きな進歩を遂げ、周辺国にも利益をもたらしてきた。問題も前進の過程にお
いていろいろ出たが、いずれも解決の方向を示している。隣国の日本には、やはり
温かい目で中国を見守っていただきたい。(インタビューは日本語で行われた)
◇ ◇
1953年生まれ。82年、北京第二外国語学院卒業。アジア局長、外務次官な
どを経て04年9月から現職。北朝鮮の核問題をめぐる6者協議では第1回協議か
ら第3回協議まで議長を務めた。