【極東】北朝鮮総合スレ(旧北朝鮮実況)part926
中国の軍拡、日本も念頭に 太平洋で卓越した力を志向
前米国防副次官補 ブルックス氏に聞く 世界日報 10月12日
ttp://www.worldtimes.co.jp/w/asia/asia2/kr051012.html 【ワシントン11日早川俊行】ブッシュ米政権1期目に国防副次官補(アジア・
太平洋担当)を務めたピーター・ブルックス氏(現ヘリテージ財団上級研究員)は
このほど、世界日報社とのインタビューに応じ、中国が進める軍事力増強は台湾や
米国だけでなく、日本も念頭に置いた動きであるとの見解を示した。中国の軍拡の
目標が台湾制圧にとどまらない方向に進んでいるとの懸念を示したものであり、日
本にとって中長期的に直接的な脅威になる可能性がある。
ピーター・ブルックス 米海軍士官学校卒。海軍偵察機EP3のパイロットと
して厚木基地での駐在経験を持つ。下院外交委員会アジア専門スタッフ、中央情報
局(CIA)情報部員などを経て、ブッシュ政権1期目にアジア・太平洋担当の国
防副次官補を務めた。現在、米シンクタンク、ヘリテージ財団の上級研究員・アジ
ア研究センター所長。(三笘義雄撮影)
台湾海峡のバランス傾く
米国防総省が七月に発表した中国の軍事力に関する年次報告書は、中国軍近代化
は短期的には台湾有事に備えた動きだが、「台湾を超えた戦略的展望」があると指
摘している。
これに関して、ブルックス氏は「中国は自国周辺を超えて、アジア・太平洋地域
で卓越したパワーになるという欲望を持っている」と強調。特に中国は日本と米国
を意識して、戦力投入能力の拡充を図っているとの見方を示した。
同氏はまた、中国が力を入れている海空軍力の増強は、米空母機動部隊の介入阻
止を意図したものであるとし、「現時点ではその能力はないが、将来的には可能に
するかもしれない」との見通しを示した。
一方、台湾海峡の軍事バランスについて、「中国側に傾いている」と警告。日米
両政府が今年二月に合意した共通戦略目標が台湾海峡に言及したことを「非常にポ
ジティブな声明」と評価した。
>>357 つづき
中国は八月にロシアと合同軍事演習を行ったが、同氏は「台湾有事が発生すれば
、ロシアは中国側に立つ可能性があるというシグナルを台湾や日米に送りたかった
のだろう」と分析。だが、ロシアの演習参加は中国への武器売却が目的であり、台
湾有事で実際に中国側に立つ可能性は低いとの見方を示した。
同氏は安全保障面での日本の役割が拡大していることを評価しながらも、憲法の
制約があることを指摘。「日本がどのような役割を果たすべきかは、日本が自分で
決めなければならない」と、直接的な表現は避けながらも、日本が憲法問題を解決
し、より大きな役割を果たすことに期待感を示した。
一方、悪化する日中関係については「軍拡競争につながる可能性もある」と強い
懸念を示した。
ブルックス前米国防副次官補との一問一答
ロシアとの軍事演習、日米牽制が狙い−中国
海空軍増強で米空母の介入阻止へ−台湾有事
――先月ニューヨークで行われた米中首脳会談の成果は。
成果は多くない。ワシントンで会談する予定だったが、ハリケーン・カトリーナ
の影響で、国連首脳会議での短時間の会談で終わったからだ。ただ、ブッシュ大統
領が訪中を計画しており、実質的な会談はそのとき行われるだろう。
――胡錦濤中国国家主席の訪米の際、中国側が求めた国賓訪問をホワイトハウス
が拒否したといわれているが。
中国は国賓訪問を強く望んだが、「準国賓」の位置付けになった。礼砲を放つセ
レモニーは予定されていたが、公式晩餐会はなく昼食会が予定されていた。ホワイ
トハウスは当初、テキサス州クロフォードの牧場での会談を提案していた。
日本の役割憲法に制約
――ブッシュ政権は現在、中国をパートナーと見ているのか、それとも競争相手
と見ているのか。
>>358 つづき
米中間には現在、難しい問題が数多くあり、「複雑」以外に米中関係を表現でき
る言葉はない。敵とも競争相手とも友人とも同盟国とも言えない。米中は非常に複
雑な関係だ。北朝鮮問題では互いに協力しているが、中国の軍事力増強やエネルギ
ー、人権、貿易などの分野では摩擦が生じている。
――ラムズフェルド米国防長官は今年六月、シンガポールでの会議で中国の軍事
力増強に警戒感を示した。二期目に入り、ブッシュ政権の対中政策に変化が生じた
のか。
そうは思わない。中国に対してより大きな関心が払われているのは確かだが、中
国への懸念は以前からあったものだ。
われわれは中国と建設的な関係を望んでいる。米国の立場は同じだ。変化してい
るのは中国の方だ。健全な関係を築けるかどうかは中国次第だ。
――台湾海峡の軍事バランスをどう見るか。
中国側に傾いている。拡大する軍事力のギャップは中国に誤ったシグナルを送り
かねない。日本もこれについて警戒しなければならない。台湾海峡での紛争は誰の
利益にもならないからだ。中国の軍事力増強は台湾だけでなく、米国と日本にも焦
点を合わせている。
――中国は特に海空軍力の増強に力を入れているが。
中国はこれまである意味、地上兵力中心だった。だが、たとえ五百万人の陸軍が
あっても、台湾を侵攻することはできないことに気付いた。台湾有事で米国に対処
するためだけでなく、日本と向き合うためにも国外に戦力を投入する能力を構築す
る必要がある。中国は最も弱かった部分を増強している。
――中国は台湾有事での米空母機動部隊の介入を阻止しようとしているのか。
現時点ではその能力はないが、将来的には中国の海空軍力がそれを可能にするか
もしれない。太平洋で米国の介入を阻止、あるいは遅らせるには、海空軍力が必要
になる。
しかし、現時点で中国が空母を建造できるとは思えない。中国は超音速対艦ミサ
イルSSN22を搭載したソブレメンヌイ級駆逐艦や通常型潜水艦などをロシアか
ら購入し、米空母の作戦を困難にする装備を拡充させている。