自衛隊の対処として、(1)では九州から沖縄本島や石垣島など先島諸島へ陸自の
普通科部隊を移動し、上陸を許した場合は海自・空自が対処した後に陸自の掃討に
よって奪還。(2)では、先島諸島に基幹部隊を事前配置し、状況に応じて九州や四国
から部隊を転用する。都市部へのゲリラ攻撃に備えて北海道から部隊を移動させたり、
国内の在日米軍や自衛隊基地など重要施設の防護のため特殊作戦群などの派遣
準備をしたりする方針も盛り込まれている。
北朝鮮は中国より脅威レベルが高く、経済や米朝関係悪化などが原因で紛争が起き
た場合、在日米軍基地と日本の政治や経済の中枢機関を狙った弾道ミサイル攻撃や、
2500人規模の武装工作員などによるテロ攻撃がある可能性を指摘。
ロシアについては、日ロ関係悪化などを引き金とした弾道ミサイル攻撃や北海道への
小規模な着上陸侵攻などを想定している。
こうした事態が複数、同時に起きる可能性も指摘している。
日本攻撃の際は、いずれの場合も在日米軍や米本土からの応援部隊と共同対処する
一方、核攻撃の抑止や対処は引き続き米国に期待するとしている。
〈防衛警備計画〉
想定しうる日本攻撃の可能性を分析して自衛隊の運用構想を定めたもので、統合幕僚
会議が立案する「統合防衛警備計画」と、これを受けて陸海空の各幕僚監部が策定する
「防衛警備計画」がある。今回明らかになったのは陸自による計画。こうした計画につい
ては、いずれも最終的に防衛庁長官が承認しているが、その性質上、計画の存在自体
が極秘とされている。
asahi.com: 「中国の侵攻」も想定 陸自計画判明、北方重視から転換
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