52 :
日出づる処の名無し:
>>51 839 日出づる処の名無し sage 2005/05/21(土) 01:54:26 ID:dDkack7A
経済学板にリンク貼りまくるの止めてもらえますかw。
スレを読ませてもらいましたが、スワップ協定を以って「通貨の保証」と称するには
ちょっと無理があるかと思います。あくまで仮にですが、日本政府の要職にある人に
「日本はKRWを”通貨保証”していますか」と聞く機会があったとして、まあ間違いなく
答えは「NO」でしょう。理由は、そもそも”通貨保証”自体の定義が不明確だということ
がひとつありますが、”通貨を保証する”と宣言することは、スワップ協定なんか比べ
物にならないくらいの責任を日本が背負い込むことになりかねないからです。いやし
くも韓国が日本の併合国でない現在、日本政府にそんな責任を背負う道理も必然も
あるはずがない。
経済学で「通貨を保証」という表現は、通常は通貨の発行主体を論ずる文脈で出てき
ます。「通貨を保証」というとき、何を保証しているのかと言えば、その本質は”通用の
保証”であり、”価値の保証”です。KRWの「通貨保証」をしているのはあくまで韓国政府
です。日本政府ではありません。
わかりやすくするために例え話をします。ヨドバシカメラで買い物をすると「ポイント」が
付きますよね。例えば798ポイントはヨドバシ店内で798円の商品と交換できるという
ふうに、この「ポイント」は、ヨドバシ店内においては広義の”通貨”としての働きを持って
います。なぜ、「ポイント」がヨドバシ店内で「通貨」として流通しているかといえば、ヨド
バシカメラが「1ポイント=1円の買い物が出来ます」というふうに”通貨保証”している
から、みんな安心してポイントを使えるわけです。(つづく)
53 :
日出づる処の名無し:2005/05/24(火) 21:22:30 ID:1SqZx9r5
841 839 sage 2005/05/21(土) 01:55:00 ID:dDkack7A
ここで、商法的には乱暴ですが、例え話として、ヨドバシカメラとビックカメラが、「仕入先
への支払い資金が万一枯渇したときに緊急避難的に資金(もちろん日本円)を融通しあう
協定を結びましょう」と約束したとします。これがスワップ協定です。
この協定は互いの経営を安定させる”保障”ではありますが、この協定の存在を以って
「ヨドバシのポイントをビックが保証した」とは言いません。それを言うためには、「ヨドバシ
がつぶれても、ヨドバシのポイントをお持ちの方はビックカメラで1ポイント=1円で買い物
できることを保証します」とビックカメラが言わなくてはなりません。
ビックカメラの経営にとって、ヨドバシのポイントをまるまる保証するということは、仕入先
への支払い資金を一定額まで緊急避難的に融通しあう協定なんかより、遥かに重い責任
と経営負担になることはお分かりでしょう。
ちなみに「ポイント」のような”ソフトカレンシー”な通貨に関して、「通貨保証」している経営
主体が倒産したときにどう扱うかというのは、昨今、問題となりつつあるテーマです。
54 :
日出づる処の名無し:2005/05/24(火) 21:22:59 ID:1SqZx9r5
844 839 sage 2005/05/21(土) 02:57:18 ID:dDkack7A
「韓国経済は日本経済に大きく依存している。」
「スワップ協定も存在する。」
「だからといって日本政府がKRWの通貨価値を保証しているわけではない。」
これでいいと思うんですけどね。
もし仮に明日韓国政府が崩壊して、九州から新潟まで日本海側の都市に
KRW紙幣を握り締めた韓国難民がボートに分乗して押し寄せて来たとしま
しょう。
しかし彼らがボロキレのようなKRW紙幣を日本政府に突きつけて「これで買い物
をさせろ」とどんなに騒いだとしても、日本政府は彼らの持ってきたKRW紙幣に
関しては、流通、兌換など一切の価値保証をしてあげる責任は全くありません。
日本は韓国に対して、外貨不足が生じた際に短期の外貨資金を貸し出す約束
(スワップ協定)はしていますが、彼らの握り締めたKRWそのものに対しては
なんらの価値保証もしていないからです。また、価値保証をする必要も責任も
ありません。
KRWを通貨として保証していたのはあくまで韓国政府であり、日本政府ではない
のです。
55 :
日出づる処の名無し:2005/05/24(火) 21:23:32 ID:1SqZx9r5
848 839 sage 2005/05/21(土) 07:37:53 ID:dDkack7A
>>847 あくまで私の印象に過ぎませんが、「ウォンの通貨保証」を擁護されている方は、
これが否定されると「日本経済の韓国への影響力の存在」そのものが否定されて
しまうような、ある種の危機感をお持ちなのではないでしょうか。
もしそうであるならば、それは全くの錯覚であることを申し上げたいのです。日本経済
が韓国経済に対して強い影響力を持っていること自体は厳然たる事実であり、それ
は何もスワップ協定を「通貨保証」と解釈するような手順を踏まなくても、様々な経済
指標を挙げるだけで証明できます。
むしろ「日本がKRWを通貨保証している」と主張することによるリスクを指摘したいと
思います。
KRWが通貨として持っている基本的な特性を円滑に発揮させ、KRWが持っている通貨と
しての価値を保証す一切の全責任は、韓国にあります。もし万が一韓国の経済政策が
失敗してKRWが紙くずに変わったとしたら、その全責任は100%韓国にあります。KRWの
通貨保証責任を持っているのは、あくまで韓国なのです。
日本が背負っているのはスワップ協定に基づいて上限額以内の【外貨】を韓国に融資する
責任だけであり、日本政府が直接【KRW】に対する保証責任を問われることはありえません。
紙くずになったKRWを握り締めた韓国難民がボートで大挙してやってきても、そのKRWと
引き換えに米一粒たりとも販売する責任は、日本には無いのです。(あくまで「通貨保証」の
文脈の話であって、人道援助の面からは厳しい表現を使っています。)
こういった視点で考えたとき、「日本がKRWを通貨保証している」という表現は、本来
韓国が自国通貨に対して当然果たさなければならない義務と責任の一部を、あたかも
日本が引き受けているかのようなニュアンスで伝わる恐れがあり、あまり適切な表現では
ないと思います。
56 :
日出づる処の名無し:2005/05/24(火) 21:24:22 ID:1SqZx9r5
852 839 sage 2005/05/21(土) 10:32:51 ID:dDkack7A
>>849 >「スワップ協定はウォンの国際通貨価値の一部を保証していますか?」
>と質問した場合は、どのような答えが返ってくると思われますか?
「保証」という言葉を経済で用いる場合、例えば身近な例で言えば「借金の保証人」などが
わかりやすいと思いますが、当事者に万一のことがあった場合に債務を肩代わりして返済
する等の行為が伴っている場合に使うのです。
引用しておられる文中の「借入に対して輸銀が保証を行う」というのもまさにそれで、輸銀が
借金の保証人になると言ってるわけです。
冒頭でご質問のスワップ協定がウォンの国際通貨価値に対して果たしている役割に関して
ですが、ご存知の通りスワップ協定はあくまでウォンの国際通貨価値を安定させるための
協定であって、ウォンが暴落して紙くずになってしまった場合に生じた損害を肩代わりしよう
というものではありません。ですからスワップ協定に関しては「安全保障」の概念に近い話
ですので、「保証」よりも「保障」を用いるのが適切かと思います。
余談ですが、仮に「ウォンの通貨保証」とまで言える施策があるとすればそれはどんなもの
かと考えてみると、まさに「アジアの真実」というblogで書かれている「ウォンがたとえ紙くず
になっても日本政府が1円=10ウォンで交換することを保証します」というものがそれです。
ここまで約束できれば、立派な「通貨価値の保証」と称して良いでしょう。