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鍾馗:
竹野下先生は執拗に高金に反対尋問をし、徹底的に彼女を追い詰めたのは見事でした。
竹野下弁護士は却下された補助参加人蕭錦文氏の陳述書を使って高金に質問し、
「靖国神社に対し、このようにあなたと違う考えの台湾人もいると言うことについてあなた
はどう思うか。」と問い詰めました。
ここで控訴人代理人から、「却下された補助参加の陳述書はこの法廷では無効だ。
止めさせてください」と抗議が裁判長に出されましたが、裁判長は「靖国神社の代理人
が意見として補助参加に触れられただけですから、この場合、まあいいんじゃないですか」
という風に答えて、竹野下弁護士に「続けてください。」と促しました。
裁判長も、2度も血も涙もなく、冷酷に却下したことを「まずかった」と、この段階では、
傍聴席の両陣営の非常に張り詰めた空気から感じていたように思えました。
結局、高金は「あなたが実際に会って、その意見を確認できた高砂族の遺族は何人ですか
と竹野下弁護士聞かれて、「24名です。」と正直に答えざるを得ませんでした
言わなくてもいいのに、苦し紛れに「例えたった一人の意見でも、私はその不当さをこの
法廷で訴えるために日本に来たと思います。問題は数ではありません」等と言ってしまって、
傍聴席から失笑が漏れました。
竹野下先生は、高金自身に、「自分は合祀されている英霊の遺族の、ほんの一部の人
の意見を代弁しているのに過ぎない」と言うことを、法廷内で認めさせ、その通り発言
させることに完全に成功しました。
さて、裁判が終わってすぐ、今回は特別に、近くのホテルで、靖国応援団主催で、
台湾からの補助参加人、蕭さんの記者会見を兼ねた発表会を開きました。
いつもは神社庁での報告集会に出させていただき、そこで靖国応援団の弁護士や、
補助参加人も発言させていただくのですが、今回は台湾からのマスコミ各社も来ており、
国際的な情報戦と言うこともあって、さまざまな情勢判断の中からこの記者会見、
報告会を敢行しました。