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【電凸報告】:
魚釣島の灯台国有化に関して2月11日の産経新聞に台湾が改めて尖閣諸島の領有権を
主張したという記事がありましたが,領有権主張の根拠や考え方を「台北駐日経済文化代表處」に
電話で問い合わせ(電話突撃)をしました。
電話口の方は全て台湾の方のようで発音上やや聞き取れなかった言葉もあり,
また,このメモはやや時間が経ってから書いていますので,不正確な点もあると思いますが,
参考までに掻い摘んでご紹介します。(会話は全て日本語です)
【私からの問い合わせ】
・台湾は1971年の声明で尖閣諸島の領有権を主張しているが,1919年の駐長崎領事による感謝状に矛盾する。
・昨今,日本と北京政府との摩擦が大きくなる一方,我が国では多くの人が李登輝前総統の訪日などにより
近年かつてないほど台湾に親近感を覚えている。この様な状況での領有権主張は親台ムードに水を差すことになり残念である。
・李登輝前総統も「尖閣は日本領である」と発言したことがある。
・以上の状況にも関わらず尖閣諸島の領有権を主張する根拠や理由は何か?
【代表処担当官の回答】(=公式な立場と思われる)
・尖閣諸島は日本が支配していた時期もあるが,明の時代から中国が支配しており,
初めに領有したのは中華民国の方が日本よりも先である。
・沖縄返還時に尖閣諸島も返還されているが,中華民国の同意を得ずになされたものであり,
そもそも,中華民国政府の立場としては尖閣のみならず沖縄の日本への返還も認めていない。
・沖縄はかつて琉球王国として独立した国であり,琉球王国当時は中国とも関わりが深く,
沖縄の日本編入も中華民国としては認めていない。
・尖閣諸島については,かねてより中華民国として領有権を主張しており,法的にも台湾の自治体に編入済である。
・李登輝前総統の発言は総統退任後であり,台湾政府としては非公式の発言と認識している。
(続く)
(続き)
【代表処担当官の回答(続き)】(=取材でないことを特に念押しされたあとに)
・沖縄について,日本への編入を認めないのが従来からの中華民国として立場であり,
公式には現在も変わらないが,台湾内部(注:台湾外務省と思われる)の一部には現実を追認し,
沖縄は日本領であるとの認識もあり,公式の立場を変更しようという考え方もある。
・尖閣諸島については,今後も領有権を主張するが,あくまで理性的な話し合いで解決したいという立場であり,
尖閣問題で日本と関係が悪化することは避けたい。
・尖閣の領有権主張には漁業権の問題もある。
・将来,尖閣諸島に対する主張も変わる可能性もある。
(これは私が「可能性もあるますよね」と言って無理に引き出した言葉。可能性の高さは期待しない方が良い)
【電話の様子について】
・代表処新聞組に電話したところ,何人かにたらい回しにされました。代表処としても回答の難しい問題のようです。
・新聞等の取材でないことを何度も確認されました。(自分は日本政府や新聞などとは一切関係ない
単なるサラリーマンであり,個人的動機で電話したこと,代表処と議論するつもりはなく台湾側の考え方を聞きたい
だけであること,を特に強調しました。)
・電話の最後で私から「私個人としては,何ができるというわけではありませんが,台湾は事実上独立した国と
思っており,心情的には今後も台湾を応援したい。」と言い,担当官からは謝意を得ました。電話での会話も
当初は相当警戒されていました(話題が話題だけに当然でしょう)が,私に抗議する意図がないことやメディアの
取材でないことが理解されると,だんだん友好的な対応をされました。
・本気で(実力で)尖閣諸島を奪還するつもりはなさそうでした。(あくまでも私の印象です)
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【電凸報告】:05/02/17 23:14:09 ID:dB+wLso9