(・∀・)極東電突倶楽部04(・∀・)

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691日出づる処の名無し
麻薬組織の温床となる条件を一番有した外国人出稼ぎ労働者
     (武器なき戦場 麻薬ロードをゆく 悲しき第三の戦略物資 P127〜P129 柘植久慶著 徳間書店)

 私が初めてこの問題に注目したのは、1968年の初夏から盛夏にかけ、西ドイツを市場調査で歩き回って
いたときのことだ。
大きな工場や作業所を見学すると<禁煙>を意味する言葉が、ドイツ語以外に三ヶ国語で書かれていた。
 訊くと、イタリア人、ギリシア人、それにユーゴスラヴィア人が多いとのことだった。
たしかにゴミの収集とか道路工事、それに建設現場の非熟練労働者などは、圧倒的にこうした国からの
人たちが多かった。

 この原因はただ一つ、労働人口が好況のため不足したことである。
それにもう一つ加えるなら、ドイツ人がそうした仕事に就きたくないからだった。
「いったん不況になったら、彼らの存在が社会問題になるのでは?」
と、私は疑問を率直にぶつけてみた。

「しかし今の時点で必要としている以上、雇うしかないでしょう。」
至極当然の返事である。それが当時の西ドイツ全体の空気といえた。
「彼らがスラムを形成し、国外退去の命令を無視するようになったら?」
さらに私は意地悪な質問を浴びせて、相手の反応をみた。
すでに市場調査の方の質問を終わらせていたため、彼らがどの程度まで、将来を読んでいるのか試してみたのだ。