>>523 >>544 斎木審議官の駐米公使転出 首相官邸が“待った” 「対北外交」で迷走
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041005-00000004-san-pol 拉致被害者ら世論の反発も懸念
外務省の斎木昭隆アジア大洋州局審議官の駐米公使転出に、首相官邸が四日、“待っ
た”をかけた。「対北強硬派」の斎木氏の異動に対する拉致被害者ら世論の反発を懸念
したためだ。人事異動を優先させる外務官僚との思惑の違いが表面化した形だが、対北
外交をめぐっては「対話派」の山崎拓氏や川口順子前外相を首相補佐官に起用するなど
迷走気味。小泉純一郎首相も「対話」と「圧力」のどちらに比重を置こうとしているの
か判然とせず、対北外交は不透明感を増している。
「まったく根拠がなく、どうしてそういう報道になるのか奇異で仕方ない」
首相外遊の打ち合わせのため、四日午後、首相官邸を訪れた外務省の藪中三十二アジ
ア大洋州局長は、斎木氏の公使転出をめぐる一連の報道についてこう語り、苦虫をかみ
つぶした。竹内行夫外務事務次官も同様に否定したうえで、「対北政策は個別の人事で
影響を受けるものではない」と述べ、仮に異動があっても対北政策への影響はないとの
考えを強調した。
これに対し、細田博之官房長官は四日の記者会見で、斎木氏に異動発令の動きがある
のを前提に発言。「外務省が今秋にも斎木氏に公使転出を発令するとの情報を事前に入
手していた」(首相周辺)からだ。
細田氏は会見で、「今のまま交渉を継続してほしいと思っている。交渉は人対人の関
係が大事だ」として続投を求める考えを示唆、“交渉哲学”について竹内氏とは異なっ
た見解すら示した。
首相官邸、外務省のちぐはぐな対応に、自民党内には「外務省は『対話と圧力』の『
圧力』を代表する斎木氏を交渉担当から外し、『対話』だけをつまみ食いするつもりだ
ったのだろう」(幹部)との指摘がある。
(続く)