現場からの証言
元北朝鮮工作員による証言
講 演:
安 明進(アン・ミョンジン)氏
ttp://www.kisnet.or.jp/yuk/saikai/lean9808.html ここにいるみなさんは少し恥ずかしいと思わなければならないかもしれませんが、
工作員仲間では、日本に浸透するのが一番たやすい、ご飯食べてトイレに行くくらい
簡単だ、といわれています。工作員のなかでも一番成績の悪かった者たちが対日
工作員となって、このチョンジンに派遣されるほどなのです。なぜかというと、たとえ
ば韓国の領海に侵入した場合、見つかると停まれといわれ、実際に停まらないと、
銃や大砲で撃ってこられます。しかし日本の場合は、停まらなくても撃ってきません。
だからそのまま逃げてしまえばいいんです。日本という国はそんなふうに主権を侵さ
れ、日本人の人権が侵されているのに、怒りもしません。これは率直にいって、私に
は不思議でなりません。
日本といえば世界最大の経済大国、北朝鮮も羨むほどの国です。かたや北朝鮮
は、人口二千万ほどの小国にすぎず、その指導者たちも、その程度の数の国民す
ら満足に食べさせることができず、むしろ状況を悪化させているだけです。そんな
国に、日本はなぜいつまでも引きずり回されているのでしょう。なぜ堂々としたこと
がいえないのでしょうか。もしもこれがアメリカなら、たった一人の兵士が拉致された
としても、最大限の動員をかけて救出しようとするでしょうし、実際いまも、第二次
世界大戦当時の遺骨を掘り出して取り戻そうと、北朝鮮と執拗に交渉を続けている
のです。アメリカは日本よりも大きいからだというのであれば、レバノンの例をあげま
しょう。ご存じのとおりレバノンは、日本はおろか北朝鮮と比べても小さく、国力の
弱い国です。しかし、拉致された人を返せと強硬に要求して、みごと取り戻しました。
ところが日本は、レバノンの半分の半分の半分の対応もしていない。救出しようと
いう声さえ聞こえてきません。