429 :
日出づる処の名無し:
1929年、世界大恐慌で資本主義に対する信頼が失われ、
ソ連での共産主義の成功が、アメリカでもてはやされ、
イギリスは、労働党が植民地ブロック経済を形成していたあの時代。
ドイツは、ヒトラーがユダヤ人蔑視と社会主義を掲げていた時代。
世界中に失業者があふれ、ヨーロッパでさえ飢餓で苦しんでいた時代。
世界に共産主義という闇がはびこり、まさに二分されようとしていたその世界。
そんな状況で、日本だけが、自由経済と資本主義の威信をかけて本気で戦っていた。
そして、その見本として満州という国を産んだ。
欧米を手本にした合衆国。自由主義の夢の結晶。
銀行を作り、通貨改革のために満州中に飛行機でビラをまいた。
第二のパリを作った。世界最高速の鉄道を作った。
世界第二位の大規模水力発電所を作った。アジア初の高速道路を作った。
すべて、資本主義のなせるわざとして、世界中にその名声を轟かせた。
迫りくる世界同時共産革命の恐怖。資本主義での成功への妬み。
世界中から満州に送り込まれたテロリストとの戦い。
過酷さを増す経済制裁。仕方なく組んだドイツ。
その時まさに日本一国で世界を背負っていた。