811 :
日出づる処の名無し:03/09/13 05:58 ID:ZRen4rre
三島由紀夫文学館 山中湖フォーラム2003
挑発する三島文学X−三島由紀夫の現代的意味−
三島由紀夫はある意味で、時代の未来を鋭く予見していました。しかし、
三島が生きた時代と現代との間に、大きな時間の隔たりがあるのも事実です。
今ここに生きている私たちに、三島は何を語り、何を訴えかけてくるのか。
刺激的な評論の書き手であり、現代文学の優れた読み手でもある大塚英志氏、
清水良典氏、加藤典洋氏をお招きし、この問題を考えてゆきたいと思います。
日時/2003(平成15)年11月8日(土)〜9日(日)
受付/フォーラム会場/清渓(TEL0555−62−0020)
申込方法/往復はがき、FAX、電子メール(メールアドレス
[email protected])に
@住所A氏名B電話、FAX番号C年齢D懇親会参加の有無を明記の上、三島由紀夫文学
館あてにお申し込下さい。
@ フォーラム参加費/2日間1,000円(当日、会場受付にてお支払い下さい)
A 懇親会費/11月8日、大塚英志氏、清水良典氏、加藤典洋氏と一緒に立食をご希望
の方は4,000円(フォーラム参加費1,000円を含む)を当日、 会場受付にてお支払い下
さい。
申込締切/平成15年(2003年)11月4日。受付は先着順とさせていただきます。
申込・問い合せ先/山中湖文学の森・三島由紀夫文学館
〒401-0502 山梨県南都留郡山中湖村平野506−296 TEL(0555-20-2655) FAX
(0555-20-2656)
宿泊問い合せ先/山中湖観光協会 TEL(0555-62-3100) FAX(0555-62-6181)
http://www.mfi.or.jp/ysa/ ■司会 井上隆史(いのうえ・たかし/白百合女子大学助教授)
主催/山中湖文学の森・三島由紀夫文学館
http://www.vill.yamanakako.yamanashi.jp/bungaku/mishima/index.html
FLASH化キボンヌ
俺が知ってる職人さんはイピョウさんしかいないから・・・・
やってください。
三島は、旧字体(正字体?)で文章を書いた人
だから、やっぱり古い字体で読んでみたいって気持ちがありますね。
旧全集は漢字もカナも古い字体で、文庫とは印象が
違う。でも、新版全集は旧かなで漢字は当用漢字。
文字学の泰斗である白川静博士は、戦後の国語改革を、学問的に厳密に批判していて、
面白いです(白川氏以外にも、時枝誠記氏、三浦つとむ氏、福田恆存氏など、戦後民主主義の国語教育をぶったぎっている)。
スレ違いっぽいが、三島文学を愛する者(でも、まだビギナー)として一言。
漢字は難しい、だから子供に分り易い漢字教育をと、愚民化教育を進めてきたのが、
戦後民主主義教育。
その毒が、いまの日本を蝕んでいる!
以上、教育者を目指すものの一言でした。
戦後
814 :
日出づる処の名無し:03/09/14 05:15 ID:Lh7/Jjox
>>813 えええええ???????本当なの?
新全集は新字体ですか?正字ではないの?
全集を買うなら、旧全集を古本屋で探します。
815 :
813:03/09/14 07:41 ID:trwOKCtV
>814
新全集は、旧かなで、漢字は新字体ですね。いま図書館から借りて読んでます。
ただ、新全集は、旧全集よりも巻数が多く、CDつきの巻もあるらしい。
巻末の解題も充実してるので、字体にこだわらない人にはお勧めかなあと。
それと、大学の図書館にある旧三島全集、評論の巻がごっそり盗まれとる!!
三島ファンとして、という前に人間として恥ずかしくないのかと、言いたくなりました。
816 :
色男no、1:03/09/15 07:37 ID:5NfZyeek
終りなき日常における覇者としての官僚性、現実に自足して正確に対処する能率優先主義が政治家に求められる資質であり、
いわゆるニヒリストは現実に価値を見出せない虚無論者として、ロマン主義者とはまた別の意味で反政治的存在と言えるでしょう。
ですから、ここで問題設定する場合、ロマン主義とニヒリズムは反政治的資質において共通項の見出せるものと位置付け、
官僚型秀才はリアリストである故に現世の競争原理の中で支配者階層を形成し得る、と考えればよいでしょう。
「政治的人間とはどうあるべきかといふ考察が、つぎつぎと私の心の中に生まれた。私は何かといふと、私はニヒリストである。
しかし幸ひにして、私は小説家であって、政治家ではない。」これは「美の襲撃」というエッセイの中にある三島自身の言葉ですが、
三島が極端な反政治主義者であると自己規定して慎太郎のように国政選挙に出馬するなどの政治参加をしないのは、
もし自分が政治家となれば岸信介のような、あるいは大きなニヒリストであるヒトラーのようなタイプになるであろう事を
あらかじめ分析し、それを自らに禁じたのでしょう。三島にとって栄光とは破滅の美学以外のなにものでもない訳ですからね。
ところで、慎太郎は三島の死後になって、三島は選挙に出るつもりで、その準備もしていたが、自分が三島より先に空前の得票数
で参院選に当選したので、政治家になる道を断念したという事をいろいろなところに書いていますが、私の知っている限りでは
三島自身のエッセイなど公式の発言としては、そのような事実はないようなのです。もっとも慎太郎は同時代に三島と
交際できた特権で、非公式に三島の本意を聞いたのだと強弁するのでしょうから、私には反論の材料はありません。
http://laspara.tripod.co.jp/
817 :
日出づる処の名無し:03/09/15 13:24 ID:pjZk4Eza
>>815 ひどい!!三島の評論は知性の塊だからな。。。。
ちなみに、どこの大学?
>>816はキモイ、ブラクラ。危ないから踏まない方がいい。
コピヘで固めた最低のサイト。馬鹿サヨが作ったんじゃないか?
この816のカキコもコピペで何度も貼られている。
粘着荒らしだね。
818 :
813:03/09/15 19:34 ID:ZTH6fMPp
東北某県の大学です。
今日ブックオフにて『新釈雨月物語・新釈春雨物語』(石川淳・筑摩文庫)
をひゃくえんゲット!
三島の解説「雨月物語について」で、戦時中に徴用されてたときの思いでを語る。
「高座の海軍工廠で私は疎開工場の穴掘り作業に使役されていた。台湾人の十二三の少年たちが私の子分である。恐るべき子供たちに私は雨月のわかりやすい物語を話して聞かせた。
掘り返された生々しい赤土の上、わずかな樹影をおとす松の根方に陣取って、私が砕いて話す雨月のいくつかの怪異譚が、この異邦の子供たちにどんな影響を与えたか知る由もない」
これって、喩えていえば、デビュー前のビートルズが、近所のがきんこの前で、自分たちが好きだったオールディーズナンバーをアカペラではもるみたいなもんすかねえ。
その子供たちが生きてたら、70代か…。
澁澤龍彦がすきです。
三島由紀夫より見た目が格好よい。
名前も格好よい。
820 :
日出づる処の名無し:03/09/16 01:01 ID:MpMVyI16
>>818 その雨月物語るの話は知らなかった。すごいね。
徴用できていた台湾の子供たちはビックリしただろうね。
なんか昔の日本人の懐の広さを感じさせるホノボノした話だ。
そう言えば、新婚時代、三島由紀夫は毎晩寝物語として、源氏物語を
瑤子夫人に朗読して聞かせていた、という話もある。
渋くて、カコイイ!!
>>819 澁澤龍彦は俺も大好き。三島ファミリーの一人じゃないか。
彼は澁澤栄一の一族だよ。お金を全て文学的放蕩に使い込んで
亡くなったけれど・・・・・。彼の翻訳もエッセイも評論もいい。
三島由紀夫の影響を受けているよね。
ところで、実生活でも、奥さんを縛っていたのだろうか?
821 :
日出づる処の名無し:03/09/16 21:01 ID:TObDLcRL
ここを見て久しぶりに金閣寺を読んでみたけど、やはり美しさには圧倒されるね。
母語で三島を読めることの幸運を改めて感じた。でもこのお方、本当に観念的だわ。
日本は記紀万葉以来、言霊の幸ってきた国だと思うが、ちょっと気になるのは、
三島より後になるとそう実感できなくなるのは単なる気のせいなんだろうか。
>>820 三島由紀夫の作品は読んだ事が無いから今度読んでみようと思います。
豊饒の海が読みたい。
823 :
日出づる処の名無し:03/09/20 16:09 ID:u0rPtz22
824 :
日出づる処の名無し:03/09/20 16:12 ID:u0rPtz22
★三島由紀夫文学館 山中湖フォーラム2003★
挑発する三島文学X−三島由紀夫の現代的意味−
三島由紀夫はある意味で、時代の未来を鋭く予見していました。しかし、
三島が生きた時代と現代との間に、大きな時間の隔たりがあるのも事実です。
今ここに生きている私たちに、三島は何を語り、何を訴えかけてくるのか。
刺激的な評論の書き手であり、現代文学の優れた読み手でもある大塚英志氏、
清水良典氏、加藤典洋氏をお招きし、この問題を考えてゆきたいと思います。
日時/2003(平成15)年11月8日(土)〜9日(日)
受付/フォーラム会場/清渓(TEL0555−62−0020)
申込方法/往復はがき、FAX、電子メール(メールアドレス
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@住所A氏名B電話、FAX番号C年齢D懇親会参加の有無を明記の上、三島由紀夫文学
館あてにお申し込下さい。
@ フォーラム参加費/2日間1,000円(当日、会場受付にてお支払い下さい)
A 懇親会費/11月8日、大塚英志氏、清水良典氏、加藤典洋氏と一緒に立食をご希望
の方は4,000円(フォーラム参加費1,000円を含む)を当日、 会場受付にてお支払い下
さい。
申込締切/平成15年(2003年)11月4日。受付は先着順とさせていただきます。
申込み・問い合せ先/山中湖文学の森・三島由紀夫文学館
〒401-0502 山梨県南都留郡山中湖村平野506−296 TEL(0555-20-2655) FAX
(0555-20-2656)
宿泊問い合せ先/山中湖観光協会 TEL(0555-62-3100) FAX(0555-62-6181)
http://www.mfi.or.jp/ysa/ ■司会 井上隆史(いのうえ・たかし/白百合女子大学助教授)
主催/山中湖文学の森・三島由紀夫文学館
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825 :
日出づる処の名無し:03/09/20 16:26 ID:JMmn+99l
826 :
日出づる処の名無し:03/09/20 16:50 ID:+e9He1Rx
>>825 ブラクラを貼るな!!みなさん、踏まないで下さい。
827 :
813:03/09/22 13:50 ID:89N9QicS
中学の担任でばりばりのサヨクがいたんだが、
その先生が教師一年目に、三島が死んだ。
自分の平和反戦運動が、無意味なのか、自分の思想はだめなのか、
自分は三島ほどの覚悟があるのか、などなど考えさせられた、ものすごいショックだった、そうな。
でも、その先生、いまでも社民党で日教組なんだよなあ。
やっぱり、左の人でも、同時代に生きてた人には、衝撃だったんだろうなあ。
828 :
827:03/09/22 14:48 ID:AEqI2Zn8
813様、スマソ。
俺は他板で813を名乗ってるもんで、
このスレの813ではありません。
>>827 三島の死を目の当たりにしショックまで受けながら、なぜに今でも社民で日教組なのかと、その先生に小一時間(ry。
830 :
813:03/09/22 23:58 ID:14rMZ137
>827
どうもです。
マエスレで「美しい星」が好きって人がいたので、いま読み始めてるけど、これはどういう展開になるんだろう?
この家族はほんとうに宇宙人なのか、それとも妄想に憑かれたかなしい人たちなのか?
いままで読んだところ、「美しい星」をテーマとするふりをして「美しい家」が真のテーマっぽい。
こんなかんじで、ラストがどうなるか、ミステリー読むみたいに読むのもなんだが。(もう読んでる方々、結末をばらさないでくだされ)
831 :
日出づる処の名無し:03/09/23 00:24 ID:acQekuh3
>>830 >マエスレで「美しい星」が好きって人がいたので、いま読み始めてる
>けど、これはどういう展開になるんだろう?
>この家族はほんとうに宇宙人なのか、それとも妄想に憑かれた
>かなしい人たちなのか?
最後まで読んでも、どちらにも取れる。『美しい星』はSFの出来損ないで
あり、三島の失敗作である。
>>589の「通俗的な読み物」の一種に当たる。
>彼は若くして文壇の寵児となり、高収入を見込んで豪邸を建てた。
>金のかかる生活を維持するため、結構くだらない作品も量産した。
>婦人雑誌などに連載したものには、通俗的な読み物もある。
才気溢れんばかりの三島であったが、SFの書き方は知らなかった。
「単なるSFではなく、文明論を含む哲学的寓話」と評する向きも
あるが、買い被りすぎだろう。
>>831 皮被りすぎのようだね、良く洗いなさい。臭いよ。
833 :
日出づる処の名無し:03/09/23 00:47 ID:W38AJjzx
|┃三 人 _________
|┃ (_ ) /
|┃ ≡ (__) < オヤジ!冷やしうんこ一丁!!!
____.|ミ\__( ・∀・) \
|┃=__ \  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|┃ ≡ ) 人 \ ガラッ
835 :
日出づる処の名無し:03/09/23 06:17 ID:zE28FX1+
>>830 面白いでしょ?俺は好きな小説だな。
哲学的な小説だけど、ユーモアがある。
テレビドラマにもなったんだよ。
大島渚が映画にしたがっていたんだけど、制作費の関係で断念したんです。
836 :
日出づる処の名無し:03/09/23 15:53 ID:eCLBICSX
工房なんで「金閣寺」を読んだがわからない言葉がいっぱいあった。
なんかもうちょっとやさしめな本はないでしょうか?
やっぱ、勉強してから読んだほうがいいのかなぁ・・・
>>836 読みながら勉強しる!
私は今読んでる最中だよん。
はあ、ドキドキするよ、文章がきれいで・・・。
838 :
日出づる処の名無し:03/09/23 17:33 ID:w4d0gc6E
839 :
日出づる処の名無し:03/09/23 17:55 ID:AOJEKOmY
840 :
日出づる処の名無し:03/09/23 17:59 ID:w4d0gc6E
三島の構造は、あの最後以外、選び得なかったのだと思う。
842 :
色男no、1:03/09/23 22:04 ID:j+uOb+7K
三島は中村光夫との対談で次のようにも語っています。──荷風の日記は美しい、よい文章であるが、あの現実蔑視というのはモーパッサン以上のものだ。その現実蔑視から荷風は痩せているんだが、自分もそれに共感を感じるから困る。
自分の筋肉は人工的なもので嘘だ。──私が少し編集しましたが、三島はこのような事を語り、自分がニヒリストである事を自白しています。
次に自意識過剰は自己評価の低さからくるか、という話に移りますが、これは完全に三島と太宰を同族として一括する論旨になっていると思います。絶えず他者の視線の中に自らを露出し続けた三島としては、どんなにハードな管理社会が
到来したところで、24時間完璧にスタイリッシュな立居振舞いで応戦した事でしょう。昔から三島嫌いという人の中には、こういったキザな部分が許せないという人が多いんですね。腹が出てくるのは末代までの恥だといい、プール
サイドから中年太りした奥野健男の肉体を見て、豪傑笑いするような人だったようです。自分と同様の資質を持つ太宰に対する嫌悪というのは、太宰が自らを道化にしているところですね。道化というのは、だいたいヒーローの引立て役
で太鼓持ちですよね、太宰は悲壮美の人、イエス、キリストの太鼓持ちです。三島の美意識というのは、自らの肉体から不随意筋及び脂肪を駆逐するかのように、同情を引くような自己憐憫や笑いを駆逐する事にあり、文字通り、
自らの存在にヒーローを体現する事にあるんですね。誰か他者の太鼓持ちなんて死んでもやらないという、強いこだわりがあって、政界なんかに身を置いた日には金に体を縛られて、美意識なんて言ってられなくなってしまう。
江藤淳に無意識過剰と呼ばれた慎太郎は、三島のポートレートに辟易する訳ですが、最後に三島の絶対に美しい写真を見たといいます。それは大自意識家である三島が誰の視線も感じる事なく、その無意識を露見させて、
市ヶ谷の総監室で学生達を指揮しているところを隠し撮りした写真で、慎太郎はそれをさる警察官僚から見せられたといいます。
http://laspara.tripod.co.jp/
843 :
日出づる処の名無し:03/09/23 22:15 ID:Qw+gYW9Y
三島が命まではって伝えたかったモノは伝わったのだろうか?
なぜ、三島が死んだのか?何を主張したのか?
みんなに知って欲しい。
それを↓で紹介しよう。
それは ウンコです
肉体言語。
日本刀なんて君ら、持ってないと思うけど
包丁なら台所にあるだろ?
試しに鳩尾に、その切っ先を突き立ててごらん?
そして軽く一押ししてやるんだよ。
Wellcome to The PLEASURE LAND !!
>>836 >>838 迷わず、「春の雪」と「奔馬」を嫁。それから、他のを読んで、いろいろ勉強した4、5年後に「暁の寺」「天人五衰」に往け。
個人的悔悟。 最初に姉ちゃんの持ってた「潮騒」読んで、(コイツ軟弱やなぁ。)と思って、大学まで全然読まなかったワシ。
『美しい星』、ラストはじーんときた。
核戦争をテーマの議論のところは難しかったが。
羽黒の議論は、ディベートの名人っぽくて面白かった。
>>835 哲学的な小説だけど、ユーモアがある。
テレビドラマにもなったんだよ
大島渚が映画にしたがっていたんだけど、制作費の関係で断念したんです。
制作費で断念ってことは、壮大なSFを考えてたんでしょうか?
大島渚って好きじゃないけど、一流の監督らしいので(作品、一本もみてない)
「美しい星」の映画化、興味あるなあ。
そういえば、まだ三島作品の映画もみたことない。「潮騒」くらいは見ておかないと。
>>846 迷わず、「春の雪」と「奔馬」を嫁。それから、他のを読んで、いろいろ勉強した4、5年後に「暁の寺」「天人五衰」に往け。
実は、三島を今後どう読んでくか迷ってますが(『豊饒の海』シリーズは最後に取っておこうかと)、そういう読み方もありか。
うーん、どうしよう。
848 :
846:03/09/24 21:05 ID:9hj4qhsr
(『豊饒の海』シリーズは、1、2作だけなら、ある意味単独作品として、金閣寺よりもはるかに判りやすいと思うよ。
気にせずに読んでみたらいい。あとで、なんども読んでもいいと思うし、ここで紹介されてる重要作品それだけの価値があると思う。
849 :
847:03/09/24 23:54 ID:pXallm8a
>>848 『豊饒の海』シリーズは、1、2作だけなら、ある意味単独作品として、金閣寺よりもはるかに判りやすいと思うよ。
なるほど。ありがとうございます。『豊饒の海』は三島の集大成。だから最後に読もうって気もあるし、
それに、ヒンズー教とか仏教の基礎をある程度わかってないと難しいみたいな話を
どっかで聞いたもんで、一通り主要長編、戯曲、評論を読んでからにしようかと思ってました。
決定版全集19の月報で、吉田知子って作家(彼氏が三島に毒饅頭を郵送し、この人、慌てて「食うな!」って電報を三島に送ったそうだ)が、
昔は三島も太宰もどっちも好きってファンが多かったって書いてます。
いちおう太宰は郷土の偉人(?)なんで、太宰&三島ファンとしては嬉しい話でした。
850 :
846:03/09/25 01:35 ID:nEEyRtin
>>849 私的に勝手に言わせてもらいますと、別に全部わかんなくてもいいから、一番すごい作品から読んじゃえばと。
1巻、2巻、まではすらすらいきます。でも、3巻、4巻にいくと、混沌として、わかんなくなりますよ。 最初はそれでいいじゃないですか。
でも、必ず、もっと知りたい、もっと理解したいと思うような魅力があると思います。
ラスト解釈とか、当初のプラント違って、輪廻転生が崩れていった理由とか、
遺作ですし、死ぬ直前に完成したわけですから、三島の人生観が深く関係してるんじゃないかとか、
そんな気持ちが、他の作品を読く意欲につながり、伝記的なことも調べたくなったり、
仏教も調べたくなったりとか、そんなふうに、4部作を機軸にしていろいろ知識を深めたらよろしいかと思います。
実際、時代がかなりたってるので、評論とか政治の論文を解釈する方が難しいと思います。
時代背景とか、そのときの社会情勢とか、活躍していた文学者とかそんなことも考慮しないといけませんしね。
851 :
日出づる処の名無し:03/09/25 03:51 ID:/c4coca6
良スレ、上げ!!!!!
初めは短編から読み始めればいいんじゃないですか?
オススメは「海と夕焼け」「翼」「美神」「詩を書く少年」
「憂国」「百萬円煎餅」「春子」「仲間」
軽く読めて口当たりの良い小品群です。
短編じゃないけど「午後の曳航」も三島美学が
彼処に顔を出していて面白いですよ。
「金閣寺」「午後の曳航」「海と夕焼け」に通底するのは
「世界が崩壊する瞬間に朧に立ち上がる美の世界」という主題が好きでした。
プラトーンが語っていた
「 …だからして、パイドロスよ。美だけが神的にして同時に眼に見えるもなのだ。」
ってやつですよ。
>>852 オススメは「海と夕焼け」「翼」「美神」「詩を書く少年」
「憂国」「百萬円煎餅」「春子」「仲間」
三島の自薦短編集『花ざかりの森・憂国』を読むと、三島の幅の広さに驚く。
どんなテーマでも書けるって感じ。
852さんお薦めの「仲間」、全集に入ってるのでいま読んだが(短い!)、不思議な小説だ。
これは寓話なんだろうが、新しい「仲間」はなにを象徴しているのか??
>>850 そんなふうに、4部作を機軸にしていろいろ知識を深めたらよろしいかと思います。
実際、時代がかなりたってるので、評論とか政治の論文を解釈する方が難しいと思います。
アドバイス感謝です。『豊饒の海』を軸にして、自分の興味にそっていろいろ勉強していくのがいいか。
三島の自刃の時代状況なんて、三島関連本をどんなに読んでもほんとにリアルにはわからないだろうし、
三島作品の時代を超えた普遍性みたいな所を、きちんとつかまえるべきかと。
855 :
852:03/09/26 16:58 ID:9p64ic5H
「仲間」は渋澤龍彦のアンソロジーで読みました。
なんとも不思議な味わいの幻想小説ですね。
三島の小説のテーマは当時の若者風俗を描いた小説から
古典に範を取った小説までその守備範囲の広さには驚かされます。
ホントに才気走った天才って感じですね。
三島自身は夭折したラディゲに憧れたらしいですが
同じ十代で「花盛りの森」を書いたんですから
彼も早熟の天才ですね。
初めて三島を読んだ十代の時、その才能に嫉妬した憶えがあります。w
856 :
日出づる処の名無し:03/09/27 04:41 ID:UA299abj
>>855 変わったタイプの短編なら、俺は「月」と「葡萄パン」が大好き。
この2つの小説を書くために、三島さんは新宿2丁目にあった
伝説のジャズ喫茶「キーヨ」に通い詰めていたという話を先輩から
聞いたことがある。
俺もジャズが大好きで、学生時代は日本中のジャズ喫茶、CLUBに
行ったけれど、キーヨは伝説の店で、実際に行ったことのある人とは
ほとんど会えなかった。
「月」に出てくる登場人物の名前が(・∀・)イイ!
ハイミナーラ、とか・・・・・ビート族(フーテン族の前の世代)を主人公に
した小説だ。
857 :
日出づる処の名無し:03/09/27 12:15 ID:9IKbnKqg
>>856 漏れは若き日の美少年時代の金子國義の姿がダブるんだけどね。
あの耽美主義な絵画で一世風靡した画家のね。
金子は当時同性愛の世界に接近していたので、禁色のモデルの店にも
よく出入りしており、モデルの人にもあったことがあるとか。
自決の少し前、たまたま三島と出会った金子は、三島に鮨屋に連れて行ってもらった。
「何でも好きなものをお食べ」と金子に勧める三島。
そして最後に三島はこう言った。
「君はピーターパンみたいな子だね」
この言葉がうれしくて今も忘れられないと金子はのちに述懐している。
三島は、自宅にもビート族の連中を招いてパーティーをしたことが
あるらしいよ。
>>856 椿實という作家がいるんですが
彼の作品には三島のそのへんの風俗小説と似た味わいがあります。
もし機会があれば読んでみてください。
きっと気に入られると思いますよ。
859 :
日出づる処の名無し:03/09/27 16:49 ID:ffCEEXgZ
加藤典洋は『仲間』をよんで三島に天才を感じたらしいね。
この作品は60年代末の「文芸」一月号が初出だが、その掲載頁をちぎって、
雪の降る東北の町をさすらいながら何度も読み返したとか。
加藤はどちらかといえば左派の論客だが、天皇を巡る言説を通して三島を高く評価している。
いわく、三島一人がいたおかげで、戦後日本は道義的に、大いなる茶番の時代となることから辛うじて免れた、と。
そのあたりは加藤の『戦後的思考』に詳しい。
860 :
日出づる処の名無し:
>852
「葡萄パン」
キーコ、「よしなよ。私なんかカゾクの出だよ。八人家族の」
くだらないダジャレになぜか笑ってしまった。
「ゴーキの名前は何の意味だかわからない。豪気からきているのだろうか」
ゴーキって三島自身がモデル?