25日、南で出帆した盧武鉉新政権を実現させた大きな力のひとつにネティ
ズン(ネット市民)と呼ばれる人たちがいた。ネティズンとは、ITを活用し
グローバルな市民社会を作り上げている人々のことをさす。南のネティズンた
ちはITを最大限に駆使し選挙運動を繰り広げた
▼チャットと呼ばれるIT上で複数の人たちが参加し議論を交わす場がある。
しかしこのチャット、大きな社会問題となる場合が多い。最近も、日本最大の
チャットである2ch上で中2の生徒が殺人予告をして補導されるという事件が
起きた。ためしにこの2chの中をのぞいてみると個人攻撃、差別発言、誹謗中
傷がやり放題。社会問題視される訳だ
▼2chの朝鮮問題に関するページには朝鮮、総聯組織、民族教育、そして在日
朝鮮人個人に対する罵詈雑言が並び、読んでいると気分が悪くなる。日本社会
に根強く残る朝鮮、朝鮮人に対する偏見、差別構造の突出した部分を見る思いだ
▼21日付の朝日新聞は、外国人学校の受験資格問題に関し文部科学省がイン
ターナショナルスクール卒業生だけに受験資格を与え朝鮮学校をはじめアジア
系の学校には与えない方針であると伝えた。差別を助長する極めて不当な方針
である。これまた、日本の差別構造が見事なまでに露呈している
▼文部科学省のこの方針に対し、「政府が率先して差別を進めるものだ」「差
別の中に差別をもたらす権力者の常套手段」と糾弾する声が日本人の中からあ
がっている。状況を変えるのは結局は民衆の力しかない。そのためにはITも
大いに活用したい。(徹)
[朝鮮新報 2003.2.27]
http://www.korea-np.co.jp/sinboj/j-2003/j08/0308j0227-00001.htm