沖縄「日本の住民虐殺、忘れられない」

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863朝日新聞昭和20年8月24日付
芋を掘る沖縄の婦人 男は大工、怠れば処罰
【リスボン21日発同盟】日本本土に連合軍進駐が近づくにつれ、太平洋における
米国軍占領地の施政如何が世界的関心の的となってきた。
沖縄県民の生活はどうか、エー・ピー特派員は21日沖縄から22万5千人の県民の
生活に関し米国軍政当局の設置した公共組織を説明して次の通り報じている。
○・・・住民は全て公共の利益のために働きその仲間に加らなければ重大な犯罪人
として17世紀のニューイングランド州を思わせるような屈辱的な処罰さえ
加えられる。陽は全党の1/10にも満たない地域に多数の人民が住み共同体を
出来るだけ能率的に活動せしめる為の協調といふ一事につきる。
沖縄島屈指の美しい港の砂浜に近い住民2万5千人の石川収容地はその好適例だと
いえよう各人は各々一定の仕事を持っている、婦人は昼間芋を掘り、日暮れには
漢書類を袋一杯に詰めて帰って来る、これは市場に積み上げられ、頭割りに
配給される、豆、米、玉葱等をとり入れる人々も共同体配給用として指定された
場所収穫物を供出する、殻粉その他米国からの配給品は配給手帳を手に列を作った
婦人たちに渡される。
864朝日新聞昭和20年8月24日付:03/06/28 12:46 ID:NZAeTZ8a
○・・・共同供出所に食糧を出さない人間は「私は今日馬鈴薯の供出を怠りました」
といった板をぶら下げて歩かねばならない、従って違反行為を繰り返すものは
めったに居ない、老人は薪割りとか藁編みの仕事に廻される、創建者で日本軍の
奉仕隊に採られなかった者は海蜂部隊の木材工場で働くとか、軍隊の指定した衛生
施設を作るとか、比較的力のいる仕事をする、人口の大部分を占める子供達には
食糧の仕別、鞄屑掃除、市場海掃といった勤務に従事している。
○・・・県民は大体自給の農産物で間に合っており、副食物は軍政当局から
一人一日7.5セント位支給される、農繁期にはこの費用はもっと安くなる、
石川収容地の家屋には米軍に一文の負担もかけずに立てられつつある、作業部隊が
収用地外の村落にある造作の無い家や破壊された家から木材を担いでくるのだ
平地一面に住み心地のよさそうな二戸立ての家屋が県民大工の手で次々と立てられて
いく、救護事業は陸軍、建設事業は海軍の受持ちだ、海軍側軍政官アレン大尉は
「共同体計画は素晴らしく順調に進み、今まで一箇月以上の間に問題らしい問題は
一度も起こらなかった」と語っている。